基本的なスクリプトのインターフェースに加えて、Unity の ネイティブコードプラグイン は特定のイベントが発生するとコールバックを受け取ることができます。これは主に、プラグインで低レベルのレンダリングを実装し、Unity のマルチスレッドレンダリングを使用するために使用されます。
Unity が公開しているインターフェースを定義するヘッダーは、エディターと一緒に提供されています。
プラグインは、主要な Unity イベントを扱うために UnityPluginLoad
と UnityPluginUnload
をエクスポートします。正しい署名は IUnityInterface.h
を参照してください。IUnityInterfaces
は、追加的な Unity API にアクセスするためにプラグインに提供されています。
# include "IUnityInterface.h"
# include "IUnityGraphics.h"
// Unity プラグイン load イベント
extern "C" void UNITY_INTERFACE_EXPORT UNITY_INTERFACE_API
UnityPluginLoad(IUnityInterfaces* unityInterfaces)
{
IUnityGraphics* graphics = unityInterfaces->Get<IUnityGraphics>();
}
プラグインは、 IUnityGraphics
インターフェースを取得することでジェネリックのデバイス機能にアクセスできます。従来のバージョンの Unity では、 グラフィックスデバイス上のイベントに関する通知を受け取るには UnitySetGraphicsDevice
関数がエクスポートされる必要がありました。Unity 5.2 からは、新しい IUnityGraphics インターフェース (IUnityGraphics.h
にあります) によってコールバックを登録することが可能となりました。
# include "IUnityInterface.h"
# include "IUnityGraphics.h"
static IUnityInterfaces* s_UnityInterfaces = NULL;
static IUnityGraphics* s_Graphics = NULL;
static UnityGfxRenderer s_RendererType = kUnityGfxRendererNull;
// Unity plugin load イベント
extern "C" void UNITY_INTERFACE_EXPORT UNITY_INTERFACE_API
UnityPluginLoad(IUnityInterfaces* unityInterfaces)
{
s_UnityInterfaces = unityInterfaces;
s_Graphics = unityInterfaces->Get<IUnityGraphics>();
s_Graphics->RegisterDeviceEventCallback(OnGraphicsDeviceEvent);
// OnGraphicsDeviceEvent(initialize) を plugin load 上で手動で実行して
// グラフィックスデバイスがすでにイニシアライズされている場合でも
//イベントを見逃さないようにします
OnGraphicsDeviceEvent(kUnityGfxDeviceEventInitialize);
}
// Unity plugin unload イベント
extern "C" void UNITY_INTERFACE_EXPORT UNITY_INTERFACE_API
UnityPluginUnload()
{
s_Graphics->UnregisterDeviceEventCallback(OnGraphicsDeviceEvent);
}
static void UNITY_INTERFACE_API
OnGraphicsDeviceEvent(UnityGfxDeviceEventType eventType)
{
switch (eventType)
{
case kUnityGfxDeviceEventInitialize:
{
s_RendererType = s_Graphics->GetRenderer();
//TODO: ユーザーイニシアライゼ―ションコード
break;
}
case kUnityGfxDeviceEventShutdown:
{
s_RendererType = kUnityGfxRendererNull;
//TODO: ユーザーシャットダウンコード
break;
}
case kUnityGfxDeviceEventBeforeReset:
{
//TODO: ユーザー Direct3D 9 コード
break;
}
case kUnityGfxDeviceEventAfterReset:
{
//TODO: ユーザー Direct3D 9 コード
break;
}
};
}
Unity のレンダリングは、プラットフォームと CPU の数が一定の条件を満たす場合は、マルチスレッドで行われます。マルチスレッドのレンダリングが使用されるとき、レンダリング API の命令は、MonoBehaviour スクリプトを実行するスレッドとは完全に別の 1 つのスレッド上で行われます。そのため、プラグインがいくつかのレンダリングを即座に開始することが常に可能ではありません。なぜなら、その時レンダースレッドが行っている処理に干渉する場合があるからです。
プラグインから いかなる レンダリングを行う場合でも、スクリプトから GL.IssuePluginEvent を参照しメインスレッドから呼び出されるようにする必要があります。例えば、カメラの OnPostRender 関数から GL.IssuePluginEvent を呼び出す場合、プラグインはカメラのレンダリング終了後すぐにコールバックを取得します。
UnityRenderingEvent
コールバックのシグネチャは IUnityGraphics.h
で示されます。
ネイティブプラグイン コードサンプル
// 特定のレンダリングイベントを処理するプラグイン関数
static void UNITY_INTERFACE_API OnRenderEvent(int eventID)
{
//TODO: ユーザーレンダリングコード
}
// プラグイン特有のスクリプトにコールバックを渡すための自由に定義した関数
extern "C" UnityRenderingEvent UNITY_INTERFACE_EXPORT UNITY_INTERFACE_API
GetRenderEventFunc()
{
return OnRenderEvent;
}
マネージプラグインのコードサンプル
# if UNITY_IPHONE && !UNITY_EDITOR
[DllImport ("__Internal")]
# else
[DllImport("RenderingPlugin")]
# endif
private static extern IntPtr GetRenderEventFunc();
// 指定のコールバックがレンダースレッドで呼び出されるようにキューで待機
GL.IssuePluginEvent(GetRenderEventFunc(), 1);
このコールバックは CommandBuffer.IssuePluginEvent によって CommandBuffers に追加することもできます。
2 種類の OpenGL オブジェクトがあります。OpenGL コンテキストをまたいで共有されるオブジェクト (テクスチャ、バッファ、レンダーバッファ、サンプラー、クエリ、シェーダー、プログラムオブジェクト) と OpenGL コンテキストごとのオブジェクト (頂点配列、フレームバッファ、プログラムパイプライン、トランスフォームフィードバック、同期オブジェクト) です。
Unity は複数の OpenGL コンテキストを使用します。エディターとプレイヤーの初期化と終了のときは マスター コンテキストに依存しますが、レンダリングには専門のコンテキストを使用します。したがって、kUnityGfxDeviceEventInitialize
と kUnityGfxDeviceEventShutdown
イベントの間、コンテキストごとのオブジェクトを作成することはできません。
例えば、ネイティブのプラグインは kUnityGfxDeviceEventInitialize
イベント中に頂点配列オブジェクトを作成できず、UnityRenderingEvent
コールバックでそれを使用することはできません。これは、アクティブなコンテキストが頂点配列オブジェクトの作成時に使用されるものでないからです。
低レベルレンダリングプラグインの例は bitbucket (NativeRenderingPlugin フォルダー) に 2 例あります。
プロジェクトは以下の仕様で動作します。
• 2017–05–16 編集レビュー 無しに修正されたページ - ページのフィードバックを残す