Lit シェーダー
Lit シェーダーを使うと、HD レンダーパイプライン (High Definition Render Pipeline、HDRP) で簡単に現実的なマテリアルを作成することができます。サブサーフェス散乱、遊色、頂点またはピクセルディスプレイスメントといったエフェクト、そしてデカールの互換性などのオプションが含まれています。マテリアル、シェーダー、テクスチャに関する詳細は、Unity ユーザーマニュアル を参照してください。
Lit マテリアルの作成
新しい Lit マテリアルを作成するには、プロジェクトの Asset ウィンドウに移動し、ウィンドウを右クリックして Create > Material を選択します。これにより新しいマテリアルが Unity プロジェクトのアセットフォルダーに追加されます。HDRP で新しいマテリアルを作成すると、デフォルトで Lit シェーダーを使います。
プロパティー
Surface Options
Surface Options はマテリアルの表面の全体的な外観と、Unity が画面でマテリアルをレンダリングする方法を制御します。
プロパティー | 説明 |
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Surface Type | マテリアルが透明度をサポートするかを指定します。Transparent Surface Type のマテリアルは、Opaque (不透明) な Surface Type のマテリアルよりも、リソースに負荷がかかります。選択するオプションに応じて、HDRP はさらにプロパティーを表示します。オプションは以下の通りです。 • Opaque: • Transparent: クリアなプラスチックやガラスなどのような、光が突き通ることができる半透明のマテリアルをシミュレートします。 機能に関する詳細および各 Surface Type が表示するプロパティ―のリストは、サーフェスタイプに関するドキュメント を参照してください。 |
- Rendering Pass | HDRP がマテリアルをプロセスするレンダリングパスを指定します。 • Before Refraction: 屈折パスの前にゲームオブジェクトを描画します。つまり、HDRP は屈折をプロセスするときにマテリアルを含みます。このオプションを展開するためには、Surface Type ドロップダウンから Transparent を選択します。 • Default: Surface Type に応じて、デフォルトの不透明、または透明レンダリングパスでゲームオブジェクトを描画します。 • Low Resolution: Default パスの後で、半分の解像度でゲームオブジェクトを描画します。 • After post-process: Unlit マテリアル のみに使われます。すべてのポストプロセスエフェクト後にゲームオブジェクトを描画します。 |
- Blending Mode | HDRP がマテリアルの各ピクセルのカラーと背景ピクセルをブレンドするために使う方法を特定します。オプションは以下の通りです。 • Alpha: マテリアルのアルファ値を使ってオブジェクトの透明度を変更します。0 は完全透明です。1 は完全に不透明ですが、マテリアルは透明レンダーパス中にレンダリングされます。これは雲など、完全に可視化したいものの、時間とともにフェードさせたい景観に役立ちます。 • Additive: マテリアルの RGB 値を背景色に追加します。マテリアルのアルファチャンネルが強度を調整します。0 の値は何も追加せず、1 の値はマテリアルのカラーを 100% 背景色に追加します。 • Premultiply: すでにマテリアルの RGB 値とアルファチャンネルを乗算したものと想定します。画像をフィルタリングする、または異なるレイヤーを構成する際に Alpha ブレンドよりも良い結果が得られます。 このプロパティーは Surface Type を Transparent に設定したときのみに表示されます。 |
- - Preserve Specular Lighting |
アルファブレンディングによってスペキュラーハイライトの強度を減らすかどうかを示します。これはガラスや水を照らす太陽光線のような、透明なサーフェスのスペキュラ―要素を保存します。 このプロパティーは、Surface Type を Transparent に設定したときのみに表示されます。 |
- Sorting Priority | これを使うと、重ねられた透明なサーフェスのレンダリング順序を変更できます。詳細と使用例については、マテリアルソートに関するドキュメント を参照してください。 このプロパティーは、Surface Type を Transparent に設定したときのみに表示されます。 |
- Receive Fog | フォグが透明な表面に影響を与えるかを示します。無効にすると、シーンでフォグを計算する際に HDRP はマテリアルを考慮しません。 |
- Back Then Front Rendering |
HDRP がマテリアルを 2 つの別のドローコールでレンダリングするかを示します。HDRP は最初のドローコールで裏面をレンダリングし、2 番目の呼び出しで正面をレンダリングします。 このプロパティーは、Surface Type を Transparent に設定したときのみに表示されます。 |
- Transparent Depth Prepass | HDRP が並び替えを向上させるために透明なサーフェスからポリゴンを深度バッファに追加するかを示します。HDRP はライティングパスの前にこの操作を実行し、GPU のパフォーマンスを向上させます。 |
- Transparent Depth Postpass | HDRP がポストプロセスが使う深度バッファにポリゴンを追加するかを示します。HDRP はライティングパスの前にこの操作を実行します。モーションブラー または フィールドの深度 など、深度情報を使うポストプロセスエフェクトを利用する際に、この機能を有効にすると便利です。 |
- Transparent Writes Motion Vectors | HDRP がマテリアルを使う透明なゲームオブジェクトにモーションベクトルを描画するかを示します。これにより HDRP は透明なオブジェクトに対し、モーションブラーのようなエフェクトを処理できます。モーションベクトルに関する詳細は、モーションベクトルに関するドキュメンテーション を参照してください。 このプロパティーは Surface Type を Transparent に設定したときのみに表示されます。 |
- Depth Write | HDRP が、マテリアルを使うゲームオブジェクトの深度値を書き込むかを示します。 |
- Depth Test | HDRP が深度テストに使う比較関数を特定します。 |
- Cull Mode | マテリアルを使うゲームオブジェクトに除去するフェースを特定します。オプション: • Front: メッシュのフロントフェースを除去します。 • Back: メッシュのバックフェースを除去します。 このプロパティは、Double Sided を無効にしたときのみに表示されます。 |
Alpha Clipping |
マテリアルが Cutout シェーダー のように作動するかを示します。 機能に関する詳細およびこの機能が持つプロパティーのリストは、Alpha-Clipping に関するドキュメント を参照してください。 |
- Threshold | HDRP が各ピクセルをレンダリングするか決定するために使うアルファ値制限です。ピクセルのアルファ値が制限と等しいまたは制限以上の場合、HDRP はピクセルをレンダリングします。もし値が制限以下の場合は、HDRP はピクセルをレンダリングしません。デフォルト値は 0.5 です。 |
- Use Shadow Threshold |
HDRP がアルファクリッピングに別のしきい値を使うかを示します。 このプロパティーは Alpha Clipping を有効にしたときのみに表示されます。 |
- - Shadow Threshold |
HDRP がピクセルにシャドウをレンダリングするかを決定するために使うアルファ値の制限です。 このプロパティーは、Use Shadow Threshold を有効にしたときのみに表示されます。 |
- Alpha to Mask |
Alpha-to-coverage をオンにするかどうかを示します。プロジェクトで MSAA を使う場合は、Alpha-to-coverage がマルチサンプルカバレッジマスクをピクセルシェーダーの結果アルファ値に比例してマスクします。これは通常、アンチエイリアスを用いた植生とその他のアルファテストされたシェーダーに使われます。 このプロパティーは、Alpha Clipping が有効なときのみに表示されます。 |
- Prepass Threshold |
HDRP が透明深度プレパスに使うアルファ値の制限です。これは上で説明した、メインの Threshold プロパティーと同様に作用します。 このプロパティは、Transparent Depth Prepass のチェックボックスを有効にしたときのみに表示されます |
- Postpass Threshold |
HDRP が透明深度ポストパスに使うアルファ値の制限です。これは上で説明した、メインの Threshold プロパティーと同様に作用します。 このプロパティーは、Transparent Depth Postpass のチェックボックスを有効にしたときのみに表示されます。 |
Double Sided | HDRP がジオメトリでポリゴンの両面をレンダリングするかを示します。機能に関する詳細およびこの機能が展開するプロパティーのリストは、両面に関するドキュメント を参照してください。 |
- Normal Mode | HDRP が背面を向いたジオメトリ用の法線を計算するために使うモードを特定します。 • Flip: 裏面の法線は正面の法線の 180°です。これはマテリアルにも適用され、ジオメトリの両面で同じように見えます。 • Mirror: 裏面の法線は正面の法線を反転させます。これはマテリアルにも適用され、バックフェースで反転します。例えば葉っぱなど、ジオメトリの両面で同じ形状を維持したいときに便利です。 • None: 裏面の法線は正面の法線と同じです。 このプロパティーは、Double-Sided を有効にしたときのみに表示されます。 |
Material Type | マテリアルのタイプを指定します。これにより、選択するタイプに応じて、マテリアルを異なる設定でカスタマイズできます。オプションは以下の通りです。 • Subsurface Scattering: マテリアルに サブサーフェススキャタリング のワークフローを適用します。サブサーフェススキャタリングは、肌や植物の葉っぱのような半透明のオブジェクトとライトがどのように相互作用するか、光が侵入するかをシミュレートします。ライトがサブサーフェススキャタリングが適用されたマテリアルの表面に侵入すると、別のポイントでサーフェスを出る前に、散乱してぼやけます。 • Standard: マテリアルにベーシックメタリック Shader ワークフローを適用します。これはデフォルトの Material Type です。 • Anisotropy: マテリアルに異方性のワークフローを適用します。異方性が適用されたマテリアルのハイライトは、違う角度から見ると見え方が変わります。例えばブラッシュドメタルやベルベットなど、異方性ハイライトを含むマテリアルを作成する際に、この Material Type を使ってください。 • Iridescence: マテリアルに Iridescence ワークフローを適用します。遊色が適用されたマテリアルは、視野角または照明の角度が変化するにつれて、徐々に色が変わります。石鹸の泡、虹色の金属、または昆虫の羽などといったマテリアルを作成する際にこの Material Type を使います。 • Specular Color: マテリアルに Specular Color ワークフローを適用します。色のついた鏡面ハイライトを含むマテリアルを作成する際に、この Material Type を使います。これは ビルトインスペキュラ―シェーダー に類似しています。 • Translucent: マテリアルに Translucent ワークフローを適用します。この Material Type と厚みマップを使って、半透明のマテリアルをシミュレートします。Subsurface Scattering マテリアルとは対照的に、Translucent マテリアルはマテリアルを通過するライトはぼやけません。 機能に関する詳細および各 Material Type が展開するプロパティーのリストは、マテリアルタイプドキュメント を参照してください。 |
- Transmission |
HDRP が厚みマップを使ってマテリアルの半透明さをシミュレートするかを示します。サブサーフェススキャタリングおよび透過の設定は、Diffusion Profile から行います。詳細は、サブサーフェススキャタリング のドキュメントを参照してください。 このプロパティーは、Material Type ドロップダウンから Subsurface Scattering を選択したときのみに表示されます。 |
Receive Decals | HDRP がマテリアルの表面にデカールを描画できるかを示します。 |
Receive SSR/SSGI | スクリーンスペースリフレクションパスをプロセスする際に、HDRP がマテリアルを含むかを示します。HDRP はスクリーンスペースのグローバルイルミネーションを計算する際にもマテリアルを考慮します。 このプロパティは、Surface Type を Opaque に設定したときのみに表示されます。 |
Receive SSR Transparent | スクリーンスペースリフレクションパスを処理する際に、HDRP がマテリアルを含むかを示します。 このプロパティーは、Surface Type を Transparent に設定したときのみに表示されます。 |
Geometric Specular AA | マテリアルで HDRP がジオメトリックのアンチエイリアスを行うかを示します。曲がったジオメトリの表面のスムースネス値を修正し、スペキュラ―アーティファクトを除去します。 機能に関する詳細およびこの機能でアクセス可能なプロパティーのリストは、ジオメトリックスペキュラ―アンチエイリアスに関するドキュメント を参照してください。 |
- Screen Space Variance | 範囲が 0 から 1 の、幾何学的なスペキュラ―アンチエイリアスエフェクトの強度です。値が高ければそれだけ、エイリアシングが少なくよりぼやけた結果が得られます。 このプロパティーは、Geometric Specular AA を有効にしたときのみに表示されます。 |
- Threshold | HDRP がアーティファクトを減らすためにスムースネス値から差し引くオフセットの最大値です。 このプロパティーは、Geometric Specular AA を有効にしたときのみに表示されます。 |
Displacement Mode | HDRP がマテリアルの表面の高さを変更するために使う方法を特定します。オプションは以下の通りです。 • None: マテリアルに置換を適用しません。 • Vertex displacement: メッシュの頂点を Height Map に従って変換します。 • Pixel displaement: メッシュサーフェス上のピクセルを Height Map に従って変換します。 機能に関する詳細および各 Displacement Mode が展開するプロパティーのリストは、Displacement Mode に関するドキュメント を参照してください。 |
- Lock With Object Scale | Transform の Scale を使ってディスプレイスメントの高さを変更するかを示します。これにより、ディスプレイスメントの大きさと Transform の Scale の割合を保つことができます。 このプロパティーは、Displacement Mode を Vertex Displacement または Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Lock With Height Map Tiling Rate | Height Map のタイリングを使ってディスプレイスメントの大きさを変更するかを示します。これにより、ディスプレイスメントの大きさと Height Map テクスチャのスケールの割合を保つことができます。 このプロパティーは、Displacement Mode を Vertex Displacement または Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Minimum Steps | Unity がピクセル置換を実行する、Texture サンプルの最小数です。 このプロパティーは、Displacement Mode を Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Maximum Steps | Unity がピクセル置換を実行する、テクスチャサンプルの最大数です。 このプロパティーは、Displacement Mode を Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Fading Mip Level Start | ピクセルの置換エフェクトがフェードアウトを始めるミップレベルです。 このプロパティーは、Displacement Mode を Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Primitive Length | Unity が置換マッピングを適用するメッシュの長さ (メートル単位) です。 このプロパティーは、Displacement Mode を Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Primitive Width | Unity が置換マッピングを適用するメッシュの幅 (メートル単位) です。 このプロパティーは、Displacement Mode を Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
- Depth Offset | HDRP が置換に従って深度バッファを修正するかを示します。これにより、深度バッファ (コンタクトシャドウ など) を使うエフェクトは、ピクセル置換のディテールをキャプチャすることができます。 このプロパティーは、Displacement Mode を Pixel Displacement に設定したときのみに表示されます。 |
Vertex Animation
プロパティー | 説明 |
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Motion Vector For Vertex Animation | チェックボックスを有効にすると、HDRP は頂点アニメーションを使うゲームオブジェクトに、モーションベクトルを書きます。これは頂点アニメーションが引き起こすゴースティングを除去します。 |
Surface Inputs
プロパティー | 説明 |
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Base Map | マテリアルの色と不透明度の両方を制御するテクスチャを割り当てます。このフィールドにテクスチャを割り当てるには、ラジオボタンをクリックし、Select Texture ウィンドウからテクスチャを選びます。カラーピッカーを使ってマテリアルの色を選択します。テクスチャを割り当てないと、これがマテリアルの絶対的カラーとなります。テクスチャを割り当てた場合は、マテリアルの最終カラーは、割り当てたテクスチャと選択したカラーの組み合わせになります。 Surface Type のドロップダウンから Transparent を選択すると、カラーのアルファ値は、マテリアルの透明度を制御します。 |
Metallic | このスライダーは、マテリアルの表面がどれくらい "メタルのように" 見えるかを調整します (0 から 1 の範囲)。表面がよりメタリックになると、環境をより反映し、アルベドカラーが目立たなくなります。メタリックレベルをフルにすると、サーフェスカラーは環境からのリフレクションに完全に影響されます。表面のメタリックさが低下すると、アルベドカラーはより鮮明になり、サーフェスカラー上のサーフェスリフレクションがより目立つようになります。 このプロパティーは Mask Map でテクスチャの割当を解除したときのみに表示されます。 |
Smoothness | このスライダーは、マテリアルのスムースネスを調整します。スムーズな表面に当たるすべての光線は、予測可能な一定の角度で跳ね返ります。光を鏡のように反射する完全にスムーズな表面を作るには、この値を 1 に設定します。スムーズでない表面は(光がマイクロサーフェスの凸凹に当たるため)より広い範囲の角度で光を反射するため、リフレクションにはディテールがあまり反映されず、拡散されたパターンにおいて表面一帯に広がります。 このプロパティーはMask Map でテクスチャの割当を解除したときのみに表示されます。 |
Metallic Remapping | この最小-最大スライダーは、Mask Map から指定した範囲にメタリック値をリマップします。値を新しい範囲に 固定 するのではなく、Unity は元の範囲を新たな範囲へ集めます。 このプロパティーは Mask Map を割り当てたときのみに表示されます。 |
Smoothness Remapping | この最小-最大スライダーは、Mask Map から指定した範囲にスムースネス値をリマップします。値を新しい範囲に 固定 するのではなく、Unity は元の範囲を新たな範囲へ集めます。 このプロパティーは Mask Map を割り当てたときのみに表示されます。 |
アンビエントオクルージョンリマッピング | この最小-最大スライダーは、Mask Map から指定した範囲にアンビエントオクルージョン値をリマップします。値を新しい範囲に 固定 するのではなく、Unity は元の範囲を新たな範囲へ集めます。 このプロパティーは Mask Map を割り当てたときのみに表示されます。 |
Mask Map | RGBA チャンネルで、次のマテリアルマップを持つ チャンネルパックされたテクスチャ を割り当てます。 • Red: メタリックマップを格納します。 • Green: アンビエントオクルージョンマップを格納します。 • Blue: ディテールマスクマップを格納します。 • Alpha: スムースネスマップを格納します。 チャンネルパックされたテクスチャおよび マスクマップに関する情報は、マスクマップ を参照してください。 |
Normal Map Space | このドロップダウンで、マテリアルが使う法線マップスペースのタイプを選択します。 • TangentSpace: 接線空間 で法線マップを定義します。これを使い、メッシュ上のテクスチャをタイリングします。法線マップテクスチャは、BC7、BC5、または DXT5nm フォーマットでなければなりません。 • ObjectSpace: オブジェクト空間 で法線マップを定義します。地形のような平面マッピングゲームオブジェクトに使います。法線マップは RGB テクスチャでなければなりません。 |
Normal Map | 接線空間でマテリアルに法線マップを定義するテクスチャを割り当てます。スライダーを使って法線強度を 0 から 8 の間で調整します。 このプロパティー は Normal Map Space ドロップダウンから TangentSpace を選択したときのみに表示されます。 |
Normal Map OS | 接線空間でマテリアルにオブジェクト空間法線マップを定義するテクスチャを割り当てます。ハンドルを使って法線強度を 0 から 8 の間で調整します。 このプロパティーは Normal Map Space ドロップダウンから ObjectSpace を選択したときのみに表示されます。 |
Bent Normal Map | 接線空間でマテリアルにベント法線マップを定義するテクスチャを割り当てます。HDRP はベント法線マップを使ってより正確なアンビエントオクルージョンをシミュレートします。ノート: ベント法線マップは拡散光とのみ機能します。 このプロパティーは Normal Map Space ドロップダウンから TangentSpace を選択したときのみに表示されます。 |
Bent Normal Map OS | オブジェクト空間でマテリアルにベント法線マップを定義するテクスチャを割り当てます。HDRP はベント法線マップを使ってより正確なアンビエントオクルージョンをシミュレーションします。ノート: ベント法線マップは拡散光とのみ機能します。 このプロパティーは Normal Map Space ドロップダウンから ObjectSpace を選択したときのみに表示されます。 |
Coat Mask | マテリアルにコートマスクを定義するテクスチャを割り当てます。HDRP はこのマスクを使って、マテリアルにクリアコートエフェクトをシミュレーションし、車の塗装やプラスチックのようなマテリアルを模倣します。コートマスク値はデフォルトで 0 に設定されていますが、ハンドルを使ってコートマスクエフェクトを 0 から 1 の間の値に調整できます。 |
Base UV Mapping | ドロップダウンから HDRP がマテリアルの表面にテクスチャをマップするために使う、UV マッピングのタイプを選択します。 • Unity は頂点に対する 4 つの UV チャンネルを管理します。UV0、UV1、UV2、および UV3。 • Planar: 上から下にかけた平面投影。 • Triplanar: 3 方向の平面投影。 X 軸: 左から右 Y 軸: 上から下 Z 軸: 前から後ろ Unity はこれら 3 つのプロジェクションを混合し、最終結果を生成します。 |
Tiling | Surface Inputs 内のすべてのテクスチャに X および Y UV タイル率を設定します。HDRP は X および Y 値を使い、オブジェクト空間でマテリアル面全体にテクスチャをタイリングします。 |
Offset | Surface Inputs 内のすべてのテクスチャに X および Y UV オフセットを設定します。HDRP は X および Y 値を使い、オブジェクト空間でマテリアル面全体でテクスチャをオフセットします。 |
Detail Inputs
プロパティー | 説明 |
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Detail Map | HDRP がマテリアルにマイクロディテールを追加するために使う チャンネルパックされたテクスチャ を特定する。Detail Map は次のチャンネル設定を使います。 • Red: グレースケールをアルベドとして保管します。 • Green: ディテール法線マップの緑チャンネルを保管します。 • Blue: ディテールスムースネスを保管します。 • Alpha: ディテール法線マップの赤チャンネルを保管します。 チャンネルパックされたテクスチャおよびディテールマップに関する詳細は、ディテールマップ を参照してください。 |
Detail UV Mapping | Detail Map に使う UV マップのタイプを特定します。マテリアルの Base UV mapping プロパティーを Planar または Triplanar に設定すると、Detail UV Mapping もまた Planar または Triplanar に設定されます。 Detail Map テクスチャはマテリアルの外観を修正するため、HDRP はデフォルトで Base UV Map の Tiling および Offset を Detail Map に適用し、Detail Map と残りの マテリアルテクスチャを同期化します。その後、HDRP は Detail Map、Tiling および Offset プロパティーを Base Map Tiling と Offset の上に適用します。例えば平面で、Base UV Mapping の Tiling が 2 で、この値も 2 の場合は、平面の Detail Map テクスチャは 4 になります。 このワークフローでは、マテリアルのテクスチャの Tiling を、Detail UV の Tiling を設定することなく、変更できます。 Detail UV Map と Base UV Map を分けて個別に設定するには、Lock to Base Tiling/Offset のチェックボックスを無効にします。 |
- Lock to Base Tiling/Offset | Base UV Map の Tiling および Offset プロパティーが、Detail Map に影響を与えるかを示します。有効にすると、HDRP はこれらのプロパティーと Detail UV Map の Tiling および Offset プロパティーをそれぞれ乗算します。Detail UV Map と Base UV Map を分けて個別設定するには、チェックボックスを無効にします。 |
Tiling | Detail Map UV 用の軸ごとのタイル率です。HDRP は X および Y 値を使って、オブジェクト空間の Material 表面全体にわたって Detail Map に割り当てられた テクスチャをタイリングします。 |
Offset | Detail Map UV 用の軸ごとのオフセットです。HDRP は X および Y 値を使って、オブジェクト空間の Material 表面全体にわたって Detail Map に割り当てられた テクスチャをオフセットします。 |
Detail Albedo Scale | ディテールマップ (赤チャンネル) のアルベドを 0 と 2 の間で調整します。これはオーバーレイエフェクトです。デフォルト値は 1 で、スケールを適用しません。 |
Detail Normal Scale | ディテール法線マップ (緑およびアルファチャンネル) の強度を 0 と 2 の間で調整します。デフォルト値は 1 で、スケールを適用しません。 |
Detail Smoothness Scale | ディテールスムースネスマップ (青チャンネル) の強度を 0 と 2 の範囲で調整します。これはオーバーレイエフェクトです。デフォルト値は 1 で、スケールを適用しません。 |
Transparency Inputs
Surface Type ドロップダウンから Transparent を選択すると、Unity がこのセクションを展開します。このセクションのプロパティーに関する情報は、サーフェスタイプに関するドキュメント を参照してください。
屈折 を有効にするときは、Blend Mode を Alpha に必ず設定してください。そうしなければ、エフェクトが正常に機能しません。屈折 を有効にして Alpha の代わりに Blend Mode を使うと、マテリアルインスペクターに警告が表示されます。
また、HDRP は Pre-Refraction レンダーパスで 屈折 をサポートしませんので、ご注意ください。屈折 を有効にして Pre-Refraction レンダーパスを使うと、シェーダーグラフインスペクターに警告が表示されます。
Emission inputs
プロパティー | 説明 |
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Use Emission Intensity | チェックボックスを有効にすると、別の LDR カラーと強度値を使ってマテリアルにエミッションカラーを設定します。チェックボックスを無効にすると、HDR カラーのみでカラーおよびエミッションカラー強度を処理します。有効にすると、Emission Intensity プロパティーが展開されます。 |
Emission Map | マテリアルがエミッションに使うテクスチャを割り当てます。また、カラーピッカーを使って HDRP がテクスチャで乗算するカラーを選択することもできます。エミッションテクスチャを設定しない場合は、HDRP は HDR カラーのみを使ってマテリアルの最終エミッシブカラーを計算します。HDR カラーの強度は HDR カラーピッカー内で設定できます。 |
Emission UV Mapping | ドロップダウンから、HDRP が Emission Map に使う UV マッピングのタイプを選択します。 • Unity は頂点に 4 つの UV チャンネルを管理します: UV0、UV1、UV2、および UV3 • Planar: 上から下への平面投影 • Triplanar: 3 方向の平面投影。 X 軸: 左から右 Y 軸: 上から下 Z 軸: 前から後ろ Unity はこれら 3 つの投影方法を混ぜ合わせて、最終結果を制作します。 • Same as Base: Unity は Surface Input で選択された Base UV Mapping を使います。サーフェスの Pixel displacement が有効になっている場合は、このオプションはエミッシブマップのディスプレイスメントにも適用します。 |
- Tiling | Emission Map UV に X および Y タイル率を設定します。HDRP は X および Y 値を使い、オブジェクト空間のマテリアルの表面全体で Emission Map に割り当てられたテクスチャをタイリングします。 |
- Offset | Emission Map UV に X および Y オフセットを設定します。HDRP は X および Y 値を使い、オブジェクト空間のマテリアルの表面全体で Emission Map に割り当てられたテクスチャをオフセットします。 |
Emission Intensity | マテリアルのエミッションエフェクトの全体的な強度を設定します。 ドロップダウンで、次の 物理ライト単位 から強度に使うものを 1 つ選択します。 • Nits • EV100 |
Exposure Weight | スライダーを使って、エクスポージャーがエミッションパワーにどのくらいのエフェクトを持つかを設定します。例えば、ネオンチューブを作成する場合は、それぞれのエクスポージャーにエミッシブグローエフェクトを適用します。 |
Emission Multiply with Base | チェックボックスを有効にすると、HDRP はエミッションの最終カラーを計算する際にマテリアルのベースカラーを使います。また HDRP はエミッションカラーをベースカラーで乗算して、最終のエミッションカラーを計算します。 |
Emission | エミッションがグローバルイルミネーションに影響するかを切り替えます。 |
- Global Illumination | カラーエミッションがどのようにグローバルイルミネーションと作用するかを決定する、HDRP が使うモードです。 • Realtime: このオプションを選択すると、エミッションがリアルタイムのグローバルイルミネーションの結果に影響を与えます。 • Baked: このオプションを選択すると、エミッションはベイキングプロセス中のみ、グローバルイルミネーションに影響を与えます。 • None: このオプションを選択すると、エミッションはグローバルイルミネーションに影響を与えません。 |
Advanced options
プロパティー | 説明 |
---|---|
Enable GPU instancing | このチェックボックスを有効にすると、HDRP は同じジオメトリのメッシュとマテリアルを可能な限り一度にレンダリングします。これにより、より速くレンダリングできます。HDRP は異なるマテリアルを含むメッシュや、ハードウェアが GPUインスタンシングをサポートしない場合、一括レンダリングはできません。例えばオブジェクトピボットをベースとしたアニメーションを含むゲームオブジェクトの static-batch はできませんが、GPU はそれらをインスタンスすることができます。 |
Specular Occlusion Mode | ドロップダウンから HDRP がスペキュラーオクルージョンの計算に使うモードを選択します。 • Off: スペキュラ―オクルージョンを無効にします。 • From Ambient Occlusion: アンビエントオクルージョンマップとカメラのビューベクトルから、スペキュラ―オクルージョンを計算します。 • From Bent Normal: ベント法線マップからスペキュラ―オクルージョンを計算します。 |
Add Precomputed Velocity | チェックボックスを有効にすると、Alembic ファイルに保存された事前計算された速度情報を使います。 |