レンダリングデバッガーには、以下のセクションがあります。
Display Stats パネルには、プロジェクトのパフォーマンス問題のデバッグに関する統計が表示されます。レンダリングデバッガーのこのセクションは、再生モードでのみ確認できます。詳細は、レンダリングデバッガーを開く を参照してください。
Frame Stats セクションには、各プロパティの平均値、最小値、最大値が表示されます。URP は、各 Frame Stat を最新の 30 フレームで計算します。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Frame Rate | 現在のカメラビューのフレームレート (フレーム毎秒) を表示します。 |
| フレーム時間 | 現在のカメラビューの合計フレーム時間を表示します。 |
| CPU Main Thread Frame | フレームの開始から、メインスレッドがジョブを終了するまでの合計時間 (ミリ秒)。 |
| CPU Render Thread Frame | レンダースレッドでの作業開始から現在のフレーム (Gfx.PresentFrame) をレンダリングするまでの待機時間 (ミリ秒)。 |
| CPU Present Wait | 前のフレームで、現在のフレーム (Gfx.PresentFrame) がレンダリングされるのを CPU が待機した時間 (ミリ秒)。 |
| GPU Frame | GPU が特定のフレームをレンダリングするのにかかる時間 (ミリ秒)。 |
| Debug XR Layout | XR パスのデバッグ情報を表示します。 このモードはエディターと開発ビルドでのみ利用可能です。 |
ボトルネックは、1 つの処理のパフォーマンスが他のコンポーネントよりも著しく遅く、他のコンポーネントがそれに依存している状態を指します。
Bottlenecks セクションには、最新の 60 フレームにおける CPU および GPU 全体の分布が表示されます。ボトルネック情報は、デバイス上でプレイヤーをビルドしたときにのみ確認できます。
ノート: Vsync は、デバイスの画面のリフレッシュレートに基づいて Frame Rate を制限します。つまり、Vsync を有効にすると、ほとんどの場合、Present Limited カテゴリは 100% になります。Vsync をオフにするには、Edit > Project settings > Quality > Current Active Quality Level の順に移動し、Vsync Count を Don’t Sync に設定します。
| Category | 説明 |
|---|---|
| CPU | 最新の 60 フレームで、CPU によってフレーム時間が制限された割合。 |
| GPU | 最新の 60 フレームで、GPU によってフレーム時間が制限された割合。 |
| Present limited | 最新の 60 フレームで、以下の表示制限によってフレーム時間が制限された割合。
|
| Balanced | 最新の 60 フレームで、フレーム時間が上記のカテゴリによる制限を一切受けなかった割合。100% バランスの取れたフレームは、CPU と GPU の処理時間がほぼ等しいことを示します。 |
以下は、Vsync が最新の 60 フレームで 20 フレームを制限した場合の Bottlenecks セクションの表示例です。
この例では、ボトルネックは GPU です。
Detailed Stats セクションには、各レンダリングステップにかかる CPU および GPU 上の時間がミリ秒単位で表示されます。URP は、前のフレームに基づいてこれらの値をフレームごとに 1 回更新します。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Update every second with average | 1 秒間の平均値を計算し、1 秒ごとに更新します。 |
| Hide empty scopes | CPU と GPU 上の処理時間が 0.00ms のプロファイル範囲を非表示にします。 |
| Debug XR Layout | XR パスのデバッグ情報の表示を有効にします。このモードは、エディターと開発ビルドにのみ表示されます。 |
このセクションには、ユーザーが頻繁に使用するプロパティが表示されます。Rendering Debugger ウィンドウの他のセクションから、頻繁に使用するプロパティを取得します。プロパティの詳細については、Material、Lighting、Rendering の各セクションを参照してください。
このセクションのプロパティでは、さまざまなレンダリング機能を可視化できます。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Map Overlays | 画面にオーバーレイするレンダーパイプラインテクスチャを指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。 !
|
| Map Size | URP がオーバーレイテクスチャを表示する幅と高さをビューウィンドウに対する割合で指定します。例えば、値を 50 に設定すると画面の 4 分の 1 (幅の 50%、高さの 50%) に表示されます。 |
| HDR | シーンのレンダリングに ハイダイナミックレンジ (HDR) を使用するかどうかを指定します。このプロパティは、URP アセットで HDR が有効になっている場合にのみ効果があります。 |
| MSAA | シーンのレンダリングにマルチサンプルアンチエイリアスを使用するかどうかを指定します。このプロパティは以下の場合にのみ効果があります。
|
| ポストプロセス | URP がポストプロセスを適用する方法を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。 !
|
| Additional Wireframe Modes | シーン内のメッシュのワイヤーフレームをレンダリングするかどうか、およびその方法を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。 !
|
| Overdraw | オーバードローのデバッグビューをレンダリングするかどうかを指定します。これは、互いに重なり合ってピクセルがレンダリングされる場所を確認するのに役立ちます。 |
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Disable Mip Caching | Disable Mip Caching を有効にすると、Unity は GPU メモリにミップマップレベルをキャッシュせず、不要になると GPU メモリからミップマップレベルを常に破棄します。これにより、ミップマップストリーミングのデバッグビューで、現在使用しているミップマップレベルがより正確に表示されます。ただし、この設定を有効にすると、Unityがディスクから CPU および GPU に転送するデータ量が増加します。 |
| Debug View | ミップマップストリーミングのデバッグビューを設定します。オプションには以下のものがあります。
|
| Debug Opacity | 選択した Debug View の不透明度を設定します。0 は非表示、1 は完全に表示を意味します。このプロパティは、Debug View が None 以外に設定されている場合にのみ表示されます。 |
| Combined Per Material | Debug View が個々のテクスチャスロットではなく、マテリアル上のすべてのテクスチャのデバッグ情報を表示するように設定します。このプロパティは、Debug View が Mip Streaming Status またはMip Streaming Activity に設定されている場合にのみ表示されます。 |
| Material Texture Slot | 各マテリアルのどのテクスチャを使用してデバッグ情報を表示するかを設定します。例えば、Material Texture Slot を Slot 3 に設定すると、4 番目のテクスチャのデバッグ情報が表示されます。マテリアルのテクスチャの数が Material Texture Slot の値よりも少ない場合、テクスチャは使用されません。このプロパティは、Combined Per Material が無効で、Debug View が None 以外に設定されている場合にのみ表示されます。 |
| Display Status Codes | Mip Streaming Status デバッグビューで Not streaming または Warning と表示されるテクスチャの詳しい状態を表示します。このプロパティは、Debug View が Mip Streaming Status に設定されている場合にのみ表示されます。 |
| Activity Timespan | テクスチャを Just streamed として表示する長さを秒単位で設定します。このプロパティは、Debug View が Mip Streaming Activity に設定されている場合にのみ表示されます。 |
| Terrain Texture | 表示する Terrain (地形) テクスチャを設定します。Control を選択してコントロールテクスチャを表示するか、ディフューズテクスチャのいずれかを選択できます。このプロパティは、Debug View が None 以外に設定されている場合にのみ表示されます。 |
このセクションのプロパティでは、さまざまなマテリアルプロパティを可視化できます。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Material Override | ドロップダウンから、画面上のすべてのゲームオブジェクトで可視化するマテリアルプロパティを選択します。 使用できるオプションは以下の通りです。
RenderingLayerMasks を選択すると、デバッグするレイヤーにフィルターを使用することができます。Filter Layers オプションを使用して手動で行う方法と、Filter Rendering Layers by Light オプションを使用してライトを選択する方法があります。さらに、Layers Color を使用してデバッグで使用する色をオーバーライドできます。 |
| Vertex Attribute | 画面に表示するゲームオブジェクトの頂点属性を選択します。 使用できるオプションは以下の通りです。
|
| Property | 説明 |
|---|---|
| Material Validation Mode | 可視化するマテリアルプロパティをアルベドまたはメタリックから選択します。プロパティの 1 つを選択すると、新しいコンテキストメニューが表示されます。 |
| Validation Mode: Albedo | Material Validation Mode プロパティで Albedo を選択すると、以下のプロパティを持つ Albedo Settings セクションが表示されます。 Validation Preset: 事前設定されたマテリアルを選択するか、デフォルトの輝度を選択して輝度の範囲を可視化します。 Min Luminance: 輝度がこの値より低いピクセルを赤色で描画します。 Max Luminance: 輝度がこの値よりも高いピクセルを青色で描画します。 Hue Tolerance: 事前設定されたマテリアルを選択した場合にのみ使用できます。輝度の最小値と最大値に色相の許容範囲が追加されます。 Saturation Tolerance: 事前設定されたマテリアルを選択した場合にのみ使用できます。輝度の最小値と最大値に彩度の許容範囲が追加されます。 |
| Validation Mode: Metallic | Material Validation Mode プロパティで Metallic を選択すると、以下のプロパティを持つ Metallic Settings セクションが表示されます。 Min Value: メタリック値がこの値よりも低いピクセルを赤色で描画します。 Max Value: メタリック値がこの値よりも高いピクセルを青色で描画します。 |
このセクションのプロパティでは、シャドウカスケード、リフレクション、Main Light と Additional Light の影響など、ライティングシステムに関連するさまざまな設定や要素を可視化できます。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Lighting Debug Mode | 画面にオーバーレイしてデバッグするライティングと影の情報を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。 !
|
| ライト機能 | 最終的なライティング結果に影響するライティング機能を示すフラグを指定します。これはシーン内の特定のライティング機能を確認してデバッグするために使用します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。 !
|
このセクションのプロパティでは、レンダーグラフシステム の動作を変更できます。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Clear Render Targets At Creation | レンダーグラフシステムによる最初の使用時に、レンダーテクスチャを消去します。 |
| Clear Render Targets When Freed | レンダーグラフが使用しなくなったレンダーテクスチャを消去します。 |
| Disable Pass Culling | URP で最終的なレンダリングに影響を与えないレンダーパスのカリングを無効にします。 |
| Enable Logging | Console ウィンドウでログを有効にします。 |
| Log Frame Information | URP がフレーム中にリソースをどのように使用したかを Console ウィンドウに記録します。 |
| Log Resources | URP がフレーム中に使用したリソースを Console ウィンドウに記録します。 |
以下の設定では、シーンの Adaptive Probe Volumes を表示し、可視化の設定を行うことができます。
| プロパティ | サブプロパティ | 説明 |
|---|---|---|
| Display Cells | セルを表示します。詳細については、Adaptive Probe Volumes の概要 を参照してください。 | |
| Display Bricks | ブリックを表示します。詳細は、Adaptive Probe Volumes の概要 を参照してください。 | |
| Live Subdivision Preview | ベイクせずにシーンの Adaptive Probe Volume のプレビューを有効にします。これにより、エディターの動作が遅くなる場合があります。この設定は、Display Cells または Display Bricks を選択した場合にのみ表示されます。 | |
| Cell Updates Per Frame | フレームごとに更新するセル、ブリック、プローブ位置の数を設定します。値が高いと、エディターの動作が遅くなる場合があります。デフォルト値は 4 です。このプロパティは、Live Subdivision Preview が有効になっている場合にのみ表示されます。 | |
| Update Frequency | セル、ブロック、プローブ位置を更新する頻度を秒単位で設定します。初期値は 1 です。このプロパティは、Live Subdivision Preview が有効になっている場合にのみ表示されます。 | |
| Debug Draw Distance | セルとブリックのデバッグビジュアルを描画するシーンカメラからの距離をメートル単位で設定します。デフォルト値は 500 です。 | |
| プロパティ | サブプロパティ | 説明 |
|---|---|---|
| Display Probes | プローブを表示します。 | |
| Probe Shading Mode | レンダリングデバッガーの表示内容を設定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。 !
|
|
| Debug Size | 表示するプローブのサイズを設定します。デフォルトは 0.3 です。 | |
| Exposure Compensation | 表示するプローブの明度を設定します。この値を増やすと、明度が上がります。デフォルト値は 0 です。このプロパティは、Probe Shading Mode が SH、SHL0、SHL0L1 のいずれかに設定されている場合にのみ表示されます。 | |
| Max Subdivisions Displayed | 表示する最低プローブ密度を設定します。例えば、0 に設定すると、最も高いプローブ密度のみを表示します。 | |
| Min Subdivisions Displayed | 表示する最高のプローブ密度を設定します。 | |
| Debug Probe Sampling | ピクセルにプローブがどのようにサンプリングされるかを表示します。シーンビューの Adaptive Probe Volumes オーバーレイで、Select Pixel を選択してピクセルを変更します。 | |
| Debug Size | Debug Probe Sampling ディスプレイのサイズを設定します。 | |
| Debug With Sampling Noise | このデバッグビューのサンプリングノイズを有効にします。これを有効にすると、より正確な情報が得られますが、情報の読み取りが難しくなります。 | |
| Virtual Offset Debug | ライトプローブのキャプチャ位置に適用するオフセットを表示します。 | |
| Debug Size | Virtual Offset の値を表す矢印のサイズを設定します。 | |
| Debug Draw Distance | セルとブリックのデバッグビジュアルを描画するシーンカメラからの距離をメートル単位で設定します。デフォルト値は 200 です。 | |
以下のプロパティを使用して、URP が Adaptive Probe Volumes をストリーミングする方法を制御します。詳細は、Adaptive Probe Volumes データのロードの最適化を参照してください。
| Property | 説明 |
|---|---|
| Freeze Streaming | Unity によるプローブデータのストリーミングを停止します。 |
| Display Streaming Score | Display Cells が有効な場合に、ストリーミングの優先順位が低いセルを暗く表示します。通常はカメラに近いセルの優先度が最も高くなります。 |
| Maximum cell streaming | フレームごとにできるだけ多くのセルをストリーミングします。 |
| Display Index Fragmentation | オーバーレイを開いて、ストリーミングメモリがどれだけ断片化しているかを表示します。緑の正方形は、使用されているメモリの領域です。緑の正方形の間のスペースが多いほど、メモリはより断片化しています。 |
| Index Fragmentation Rate | 断片化の量を数値で表示します (0 は断片化なし)。 |
| Verbose Log | ストリーミングに関するログ情報。 |
以下のプロパティを使用して、URP がライティングシナリオをブレンドする方法を制御します。詳細は、ライティングシナリオによるさまざまなライティング設定のベイク を参照してください。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Number of Cells Blended Per Frame | フレームごとにブレンドするセルの最大数を決定します。デフォルトは 10,000 です。 |
| Turnover Rate | カメラに近いセルのブレンド優先順位を設定します。範囲は 0 から 1 です。0 にするとカメラに近いセルに高い優先順位が設定され、1 にするとすべてのセルに同じ優先順位が設定されます。Turnover Rate を上げると、カメラに近いセルが過度に頻繁にブレンドされるのを防ぎます。 |
| Scenario To Blend With | アクティブなライティングシナリオに対してブレンドするライティングシナリオを選択します。 |
| Scenario Blending Factor | アクティブなライティングシナリオに対して Scenario To Blend With をどの程度ブレンドするかを設定します。範囲は 0 から 1 です。0 は完全にアクティブなライティングシナリオのみを使用し、1 は完全に Scenario To Blend With のみを使用します。 |