Version: Unity 6.0 (6000.0)
言語 : 日本語
URP でレンダリングデバッガーにコントロールを追加する
設定の調整による URP のパフォーマンスの向上

URP の Rendering Debugger ウィンドウのリファレンス

レンダリングデバッガーには、以下のセクションがあります。

Display Stats

Display Stats パネルには、プロジェクトのパフォーマンス問題のデバッグに関する統計が表示されます。レンダリングデバッガーのこのセクションは、再生モードでのみ確認できます。詳細は、レンダリングデバッガーを開く を参照してください。

Frame Stats

Frame Stats セクションには、各プロパティの平均値、最小値、最大値が表示されます。URP は、各 Frame Stat を最新の 30 フレームで計算します。

Property 説明
Frame Rate 現在のカメラビューのフレームレート (フレーム毎秒) を表示します。
フレーム時間 現在のカメラビューの合計フレーム時間を表示します。
CPU Main Thread Frame フレームの開始から、メインスレッドがジョブを終了するまでの合計時間 (ミリ秒)。
CPU Render Thread Frame レンダースレッドでの作業開始から現在のフレーム (Gfx.PresentFrame) をレンダリングするまでの待機時間 (ミリ秒)。
CPU Present Wait 前のフレームで、現在のフレーム (Gfx.PresentFrame) がレンダリングされるのを CPU が待機した時間 (ミリ秒)。
GPU Frame GPU が特定のフレームをレンダリングするのにかかる時間 (ミリ秒)。
Debug XR Layout XR パスのデバッグ情報を表示します。
このモードはエディターと開発ビルドでのみ利用可能です。

Bottlenecks

ボトルネックは、1 つの処理のパフォーマンスが他のコンポーネントよりも著しく遅く、他のコンポーネントがそれに依存している状態を指します。

Bottlenecks セクションには、最新の 60 フレームにおける CPU および GPU 全体の分布が表示されます。ボトルネック情報は、デバイス上でプレイヤーをビルドしたときにのみ確認できます。

ノート: Vsync は、デバイスの画面のリフレッシュレートに基づいて Frame Rate を制限します。つまり、Vsync を有効にすると、ほとんどの場合、Present Limited カテゴリは 100% になります。Vsync をオフにするには、Edit > Project settings > Quality > Current Active Quality Level の順に移動し、Vsync CountDon’t Sync に設定します。

ボトルネックのカテゴリ

Category 説明
CPU 最新の 60 フレームで、CPU によってフレーム時間が制限された割合。
GPU 最新の 60 フレームで、GPU によってフレーム時間が制限された割合。
Present limited 最新の 60 フレームで、以下の表示制限によってフレーム時間が制限された割合。
  • 垂直同期 (Vsync): Vsync はレンダリングをディスプレイのリフレッシュレートに同期します。
  • ターゲットフレームレート: アプリケーションのフレームレートを手動で制限する機能。targetFrameRate で指定した時間より前にフレームの準備ができた場合、時間まで待機してからそのフレームを表示します。
Balanced 最新の 60 フレームで、フレーム時間が上記のカテゴリによる制限を一切受けなかった割合。100% バランスの取れたフレームは、CPU と GPU の処理時間がほぼ等しいことを示します。

ボトルネックの例

以下は、Vsync が最新の 60 フレームで 20 フレームを制限した場合の Bottlenecks セクションの表示例です。

  • CPU 0.0%: URP が最新の 60 フレームのレンダリングに CPU を一切使用しなかったことを示します。
  • GPU 66.6%: URP がレンダリングした最新の 60 フレームの 66.6% を GPU が制限したことを示します。
  • Present Limited 33.3%: 最新の 60 フレームの 33.3% が表示制限 (Vsync またはターゲット フレームレート) によって制限されたことを示します。
  • Balanced 0.0%: 最新の 60 フレームで、CPU 処理時間と GPU 処理時間が等しいフレームが 0 であったことを示します。

この例では、ボトルネックは GPU です。

Detailed Stats

Detailed Stats セクションには、各レンダリングステップにかかる CPU および GPU 上の時間がミリ秒単位で表示されます。URP は、前のフレームに基づいてこれらの値をフレームごとに 1 回更新します。

Property 説明
Update every second with average 1 秒間の平均値を計算し、1 秒ごとに更新します。
Hide empty scopes CPU と GPU 上の処理時間が 0.00ms のプロファイル範囲を非表示にします。
Debug XR Layout XR パスのデバッグ情報の表示を有効にします。このモードは、エディターと開発ビルドにのみ表示されます。

Frequently Used

このセクションには、ユーザーが頻繁に使用するプロパティが表示されます。Rendering Debugger ウィンドウの他のセクションから、頻繁に使用するプロパティを取得します。プロパティの詳細については、MaterialLightingRendering の各セクションを参照してください。

レンダリング

このセクションのプロパティでは、さまざまなレンダリング機能を可視化できます。

Rendering Debug

Property 説明
Map Overlays 画面にオーバーレイするレンダーパイプラインテクスチャを指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
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  • None: テクスチャオーバーレイなしで、通常通りシーンをレンダリングします。
  • Depth: カメラの深度テクスチャを画面にオーバーレイします。
  • Additional Lights Shadow Map: メインのディレクショナルライト以外のライトが投影する影を含む シャドウマップ をオーバーレイします。
  • Main Light Shadow Map:メインのディレクショナルライトが投影する影を含むシャドウマップをオーバーレイします。
  Map Size URP がオーバーレイテクスチャを表示する幅と高さをビューウィンドウに対する割合で指定します。例えば、値を 50 に設定すると画面の 4 分の 1 (幅の 50%、高さの 50%) に表示されます。
HDR シーンのレンダリングに ハイダイナミックレンジ (HDR) を使用するかどうかを指定します。このプロパティは、URP アセットで HDR が有効になっている場合にのみ効果があります。
MSAA シーンのレンダリングにマルチサンプルアンチエイリアスを使用するかどうかを指定します。このプロパティは以下の場合にのみ効果があります。
  • URP アセットで Anti Aliasing (MSAA)Disabled 以外の値に設定されている場合。
  • ゲームビューを使用する場合。MSAA はシーンビューでは効果がありません。
ポストプロセス URP がポストプロセスを適用する方法を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
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  • Disabled: ポストプロセスを無効にします。
  • Auto: 現在アクティブなデバッグモードに応じて、ポストプロセスを有効または無効にします。ポストプロセスによる色の変更でデバッグモードのピクセルの意味が変わる場合、ポストプロセスは無効になります。アクティブなデバッグモードがない場合、またはポストプロセスによる色の変更でアクティブなデバッグモードのピクセルの意味が変わらない場合、ポストプロセスは有効になります。
  • Enabled: カメラがキャプチャする画像にポストプロセスを適用します。
Additional Wireframe Modes シーン内のメッシュのワイヤーフレームをレンダリングするかどうか、およびその方法を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
!
  • None: ワイヤーフレームをレンダリングしません。
  • Wireframe: シーン内のメッシュのエッジのみをレンダリングします。このモードでは、近くのメッシュのワイヤーフレームを通して、他のメッシュのワイヤーフレームを見ることができます。
  • Solid Wireframe: シーン内のメッシュのエッジと面のみをレンダリングします。このモードでは、各ワイヤーフレームメッシュの面によって、その背後にあるエッジが見えなくなります。
  • Shaded Wireframe: メッシュのエッジをオーバーレイとしてレンダリングします。このモードでは、シーンをカラーでレンダリングし、ワイヤーフレームをその上にオーバーレイとして表示します。
Overdraw オーバードローのデバッグビューをレンダリングするかどうかを指定します。これは、互いに重なり合ってピクセルがレンダリングされる場所を確認するのに役立ちます。

ミップマップストリーミング

プロパティ 説明
Disable Mip Caching Disable Mip Caching を有効にすると、Unity は GPU メモリにミップマップレベルをキャッシュせず、不要になると GPU メモリからミップマップレベルを常に破棄します。これにより、ミップマップストリーミングのデバッグビューで、現在使用しているミップマップレベルがより正確に表示されます。ただし、この設定を有効にすると、Unityがディスクから CPU および GPU に転送するデータ量が増加します。
Debug View ミップマップストリーミングのデバッグビューを設定します。オプションには以下のものがあります。
  • None: 通常のビューを表示します。
  • Mip Streaming Performance: どのテクスチャがミップマップストリーミングを使用しているか、およびミップマップストリーミングによってロードされるミップマップレベルの数が制限されているかを色で示します。
  • Mip Streaming Status: マテリアルの色を使用して、そのテクスチャがミップマップストリーミングを使用しているかどうかを示します。斜めのストライプは、テクスチャの一部がミップマップストリーミングをオーバーライドする requestedMipmapLevel を使用することを意味します。黄色はテクスチャをストリーミングできないか、テクスチャが Terrain (地形) に割り当てられていることを意味します。
  • Mip Streaming Activity: 色を使用して、最近テクスチャをストリーミングしたかどうかを示します。
  • Mip Streaming Priority: 色を使用して、テクスチャのストリーミング優先度を示します。テクスチャのストリーミング優先度は、テクスチャのインポート設定 ウィンドウ で設定します。
  • Mip Count: テクスチャにロードするミップマップレベルの数を示します。
  • Mip Ratio: 色を使用して、テクスチャにアップロードする最高解像度のミップマップレベルのピクセル密度を示します。
Debug Opacity 選択した Debug View の不透明度を設定します。0 は非表示、1 は完全に表示を意味します。このプロパティは、Debug ViewNone 以外に設定されている場合にのみ表示されます。
Combined Per Material Debug View が個々のテクスチャスロットではなく、マテリアル上のすべてのテクスチャのデバッグ情報を表示するように設定します。このプロパティは、Debug ViewMip Streaming Status またはMip Streaming Activity に設定されている場合にのみ表示されます。
Material Texture Slot 各マテリアルのどのテクスチャを使用してデバッグ情報を表示するかを設定します。例えば、Material Texture SlotSlot 3 に設定すると、4 番目のテクスチャのデバッグ情報が表示されます。マテリアルのテクスチャの数が Material Texture Slot の値よりも少ない場合、テクスチャは使用されません。このプロパティは、Combined Per Material が無効で、Debug ViewNone 以外に設定されている場合にのみ表示されます。
Display Status Codes Mip Streaming Status デバッグビューで Not streaming または Warning と表示されるテクスチャの詳しい状態を表示します。このプロパティは、Debug ViewMip Streaming Status に設定されている場合にのみ表示されます。
Activity Timespan テクスチャを Just streamed として表示する長さを秒単位で設定します。このプロパティは、Debug ViewMip Streaming Activity に設定されている場合にのみ表示されます。
Terrain Texture 表示する Terrain (地形) テクスチャを設定します。Control を選択してコントロールテクスチャを表示するか、ディフューズテクスチャのいずれかを選択できます。このプロパティは、Debug ViewNone 以外に設定されている場合にのみ表示されます。

Pixel Validation

Property 説明
Pixel Validation Mode ピクセルの色の値の検証に使用するモードを指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
!
  • None: シーンを通常通りにレンダリングし、ピクセルを検証しません。
  • Highlight NaN, Inf and Negative Values: 色の値が NaN、Inf、負の数のピクセルを強調表示します。
  • Highlight Values Outside Range: 色の値が指定した範囲外のピクセルを強調表示します。Value Range MinValue Range Max を使用します。
  Channels ピクセル値の範囲の検証に使用する値を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
!
  • RGB: 赤、緑、青のカラーチャンネルから計算された輝度値を使用してピクセルを検証します。
  • R: 赤のカラーチャンネルの値を使用してピクセルを検証します。
  • G: 緑のカラーチャンネルの値を使用してピクセルを検証します。
  • B: 青のカラーチャンネルの値を使用してピクセルを検証します。
  • A: アルファチャンネルの値を使用してピクセルを検証します。
このプロパティは、Pixel Validation ModeHighlight Values Outside Range に設定されている場合にのみ表示されます。
   Value Range Min 有効な色の最小値。この値より小さい色の値を強調表示します。

このプロパティは、Pixel Validation ModeHighlight Values Outside Range に設定されている場合にのみ表示されます。
   Value Range Max 有効な色の最大値。この値よりも大きい色の値を強調表示します。

このプロパティは、Pixel Validation ModeHighlight Values Outside Range に設定されている場合にのみ表示されます。

Material

このセクションのプロパティでは、さまざまなマテリアルプロパティを可視化できます。

Material Filters

Property 説明
Material Override ドロップダウンから、画面上のすべてのゲームオブジェクトで可視化するマテリアルプロパティを選択します。
使用できるオプションは以下の通りです。
  • Albedo
  • Specular
  • Alpha
  • Smoothness
  • AmbientOcclusion
  • Emission
  • NormalWorldSpace
  • NormalTangentSpace
  • LightingComplexity
  • Metallic
  • SpriteMask
  • RenderingLayerMasks
LightingComplexity を選択すると、スクリーンスペースの領域に影響を与えるライトの数が表示されます。
RenderingLayerMasks を選択すると、デバッグするレイヤーにフィルターを使用することができます。Filter Layers オプションを使用して手動で行う方法と、Filter Rendering Layers by Light オプションを使用してライトを選択する方法があります。さらに、Layers Color を使用してデバッグで使用する色をオーバーライドできます。
Vertex Attribute 画面に表示するゲームオブジェクトの頂点属性を選択します。
使用できるオプションは以下の通りです。
  • Texcoord0
  • Texcoord1
  • Texcoord2
  • Texcoord3
  • Color (色)
  • Tangent
  • Normal

Material Validation

Property 説明
Material Validation Mode 可視化するマテリアルプロパティをアルベドまたはメタリックから選択します。プロパティの 1 つを選択すると、新しいコンテキストメニューが表示されます。
    Validation Mode:  Albedo Material Validation Mode プロパティで Albedo を選択すると、以下のプロパティを持つ Albedo Settings セクションが表示されます。
Validation Preset: 事前設定されたマテリアルを選択するか、デフォルトの輝度を選択して輝度の範囲を可視化します。
Min Luminance: 輝度がこの値より低いピクセルを赤色で描画します。
Max Luminance: 輝度がこの値よりも高いピクセルを青色で描画します。
Hue Tolerance: 事前設定されたマテリアルを選択した場合にのみ使用できます。輝度の最小値と最大値に色相の許容範囲が追加されます。
Saturation Tolerance: 事前設定されたマテリアルを選択した場合にのみ使用できます。輝度の最小値と最大値に彩度の許容範囲が追加されます。
    Validation Mode:  Metallic Material Validation Mode プロパティで Metallic を選択すると、以下のプロパティを持つ Metallic Settings セクションが表示されます。
Min Value: メタリック値がこの値よりも低いピクセルを赤色で描画します。
Max Value: メタリック値がこの値よりも高いピクセルを青色で描画します。

ライティング

このセクションのプロパティでは、シャドウカスケード、リフレクション、Main Light と Additional Light の影響など、ライティングシステムに関連するさまざまな設定や要素を可視化できます。

Lighting Debug Modes

Property 説明
Lighting Debug Mode 画面にオーバーレイしてデバッグするライティングと影の情報を指定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
!
  • None: デバッグオーバーレイなしで通常通りにシーンをレンダリングします。
  • Shadow Cascades: シャドウカスケード情報をオーバーレイして、各ピクセルが使用するシャドウカスケードを確認できるようにします。シャドウカスケードの距離のデバッグに使用します。どの色がどのシャドウカスケードを表すかについては、URP アセットの Shadows のセクション を参照してください。
  • Lighting Without Normal Maps: シーンをレンダリングしてライティングを可視化します。このモードではニュートラルなマテリアルを使用し、法線マップを無効にします。このモードと Lighting With Normal Maps モードは、法線マップに起因するライティングの問題をデバッグするのに便利です。
  • Lighting With Normal Maps: シーンをレンダリングしてライティングを可視化します。このモードではニュートラルなマテリアルを使用し、法線マップを有効にします。
  • Reflections: シーンをレンダリングしてリフレクションを可視化します。このモードでは、すべてのメッシュレンダラーに完全に滑らかな反射するマテリアルを適用します。
  • Reflections With Smoothness: シーンをレンダリングしてリフレクションを可視化します。このモードでは、オーバーライドされた滑らかさを使用せずに、反射するマテリアルをすべてのゲームオブジェクトに適用します。
ライト機能 最終的なライティング結果に影響するライティング機能を示すフラグを指定します。これはシーン内の特定のライティング機能を確認してデバッグするために使用します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
!
  • Nothing: すべてのフラグを無効にするショートカットです。
  • Everything: すべてのフラグを有効にするショートカットです。
  • Global Illumination: Global Illumination をレンダリングするかどうかを指定します。
  • Main Light: メインのディレクショナル ライト がライティングに影響するかどうかを指定します。
  • Additional Lights: メインのディレクショナルライト以外のライトがライティングに影響するかどうかを指定します。
  • Vertex Lighting: 頂点ごとのライティングを使用する追加のライトがライティングに影響するかどうかを指定します。
  • Emission: エミッシブ マテリアルがライティングに影響するかどうかを指定します。
  • Ambient Occlusion: アンビエントオクルージョン がライティングに影響するかどうかを指定します。

Render Graph

このセクションのプロパティでは、レンダーグラフシステム の動作を変更できます。

Property 説明
Clear Render Targets At Creation レンダーグラフシステムによる最初の使用時に、レンダーテクスチャを消去します。
Clear Render Targets When Freed レンダーグラフが使用しなくなったレンダーテクスチャを消去します。
Disable Pass Culling URP で最終的なレンダリングに影響を与えないレンダーパスのカリングを無効にします。
Enable Logging Console ウィンドウでログを有効にします。
Log Frame Information URP がフレーム中にリソースをどのように使用したかを Console ウィンドウに記録します。
Log Resources URP がフレーム中に使用したリソースを Console ウィンドウに記録します。

Probe Volumes

以下の設定では、シーンの Adaptive Probe Volumes を表示し、可視化の設定を行うことができます。

Subdivision Visualization

プロパティ サブプロパティ 説明
Display Cells セルを表示します。詳細については、Adaptive Probe Volumes の概要 を参照してください。
Display Bricks ブリックを表示します。詳細は、Adaptive Probe Volumes の概要 を参照してください。
Live Subdivision Preview ベイクせずにシーンの Adaptive Probe Volume のプレビューを有効にします。これにより、エディターの動作が遅くなる場合があります。この設定は、Display Cells または Display Bricks を選択した場合にのみ表示されます。
Cell Updates Per Frame フレームごとに更新するセル、ブリック、プローブ位置の数を設定します。値が高いと、エディターの動作が遅くなる場合があります。デフォルト値は 4 です。このプロパティは、Live Subdivision Preview が有効になっている場合にのみ表示されます。
Update Frequency セル、ブロック、プローブ位置を更新する頻度を秒単位で設定します。初期値は 1 です。このプロパティは、Live Subdivision Preview が有効になっている場合にのみ表示されます。
Debug Draw Distance セルとブリックのデバッグビジュアルを描画するシーンカメラからの距離をメートル単位で設定します。デフォルト値は 500 です。

Probe Visualization

プロパティ サブプロパティ 説明
Display Probes プローブを表示します。
Probe Shading Mode レンダリングデバッガーの表示内容を設定します。これで HDRP がモーションベクトルをレンダリングできるようになります。オブジェクトモーションベクトルを有効にする場合は、デフォルトにより、新しいメッシュレンダラーがオブジェクトモーションベクトルを書きますので、注意してください。この動作を変更するには、メッシュレンダラーを選択し、Inspector で Motion Vectors プロパティーの値を変更します。
!
  • SH: 最終的な色の計算に使用する 球面調和関数 (SH) ライティングデータ を表示します。バンド数は、アクティブな URP アセットSH Bands 設定によって異なります。
  • SHL0: 球面調和関数 (SH) のライティングデータを最初のバンドのみ表示します。
  • SHL0L1: 球面調和関数 (SH) のライティングデータを最初の 2 つのバンドで表示します。
  • Validity: プローブがサンプリングするバックフェースの数に基づいて、プローブが有効かどうかを表示します。プローブの妥当性の詳細については、Adaptive Probe Volumes の問題の修正 を参照してください。
  • Probe Validity Over Dilation Threshold: Adaptive Probe Volumes パネル で設定されている Validity Threshold に基づいて、プローブによるバックフェイスへのサンプリングが多すぎる場合に赤色で表示します。これはプローブをベイクまたはサンプリングできないことを意味します。
  • Invalidated By Touchup Volumes: Probe Adjustment Volume コンポーネント が無効にしたプローブを表示します。
  • Size: ブリック のサイズごとに異なる色を表示します。
  • Sky Occlusion SH: この設定は、スカイオクルージョン が有効な場合に、静的ゲームオブジェクトの反射によって、プローブが空から受け取る間接光の量を可視化します。スカラー値であり、グレーの濃淡で表示されます。
  • Sky Direction: プローブから空への向きを表す緑の円を表示します。向きを計算できない場合、または Adaptive Probe Volumes パネルSky Direction が無効になっている場合は、赤い円が表示されます。
Debug Size 表示するプローブのサイズを設定します。デフォルトは 0.3 です。
Exposure Compensation 表示するプローブの明度を設定します。この値を増やすと、明度が上がります。デフォルト値は 0 です。このプロパティは、Probe Shading ModeSHSHL0SHL0L1 のいずれかに設定されている場合にのみ表示されます。
Max Subdivisions Displayed 表示する最低プローブ密度を設定します。例えば、0 に設定すると、最も高いプローブ密度のみを表示します。
Min Subdivisions Displayed 表示する最高のプローブ密度を設定します。
Debug Probe Sampling ピクセルにプローブがどのようにサンプリングされるかを表示します。シーンビューの Adaptive Probe Volumes オーバーレイで、Select Pixel を選択してピクセルを変更します。
Debug Size Debug Probe Sampling ディスプレイのサイズを設定します。
Debug With Sampling Noise このデバッグビューのサンプリングノイズを有効にします。これを有効にすると、より正確な情報が得られますが、情報の読み取りが難しくなります。
Virtual Offset Debug ライトプローブのキャプチャ位置に適用するオフセットを表示します。
Debug Size Virtual Offset の値を表す矢印のサイズを設定します。
Debug Draw Distance セルとブリックのデバッグビジュアルを描画するシーンカメラからの距離をメートル単位で設定します。デフォルト値は 200 です。

Streaming

以下のプロパティを使用して、URP が Adaptive Probe Volumes をストリーミングする方法を制御します。詳細は、Adaptive Probe Volumes データのロードの最適化を参照してください。

Property 説明
Freeze Streaming Unity によるプローブデータのストリーミングを停止します。
Display Streaming Score Display Cells が有効な場合に、ストリーミングの優先順位が低いセルを暗く表示します。通常はカメラに近いセルの優先度が最も高くなります。
Maximum cell streaming フレームごとにできるだけ多くのセルをストリーミングします。
Display Index Fragmentation オーバーレイを開いて、ストリーミングメモリがどれだけ断片化しているかを表示します。緑の正方形は、使用されているメモリの領域です。緑の正方形の間のスペースが多いほど、メモリはより断片化しています。
Index Fragmentation Rate 断片化の量を数値で表示します (0 は断片化なし)。
Verbose Log ストリーミングに関するログ情報。

Scenario Blending

以下のプロパティを使用して、URP がライティングシナリオをブレンドする方法を制御します。詳細は、ライティングシナリオによるさまざまなライティング設定のベイク を参照してください。

プロパティ 説明
Number of Cells Blended Per Frame フレームごとにブレンドするセルの最大数を決定します。デフォルトは 10,000 です。
Turnover Rate カメラに近いセルのブレンド優先順位を設定します。範囲は 0 から 1 です。0 にするとカメラに近いセルに高い優先順位が設定され、1 にするとすべてのセルに同じ優先順位が設定されます。Turnover Rate を上げると、カメラに近いセルが過度に頻繁にブレンドされるのを防ぎます。
Scenario To Blend With アクティブなライティングシナリオに対してブレンドするライティングシナリオを選択します。
Scenario Blending Factor アクティブなライティングシナリオに対して Scenario To Blend With をどの程度ブレンドするかを設定します。範囲は 0 から 1 です。0 は完全にアクティブなライティングシナリオのみを使用し、1 は完全に Scenario To Blend With のみを使用します。
URP でレンダリングデバッガーにコントロールを追加する
設定の調整による URP のパフォーマンスの向上