QNX の Player 設定では、最終的なアプリケーションを Unity がビルドして表示する方法をカスタマイズできます。QNX の Player 設定ウィンドウにアクセスするには、Edit > Project Settings > Player の順に移動し、QNX タブを選択します。このウィンドウで使用可能な設定のほとんどは、PlayerSettings API を使用して制御できます。一般的な Player 設定については、Player 設定 を参照してください。
Player 設定は、インストールしたプラットフォームモジュールによって異なります。各プラットフォームには、ビルドするアプリケーションのバージョンごとに設定する必要がある、独自の Player 設定があります。各設定間を移動するには、適切なプラットフォームオペレーティングシステムのアイコンがあるタブをクリックします。
以下のセクションのプロパティが説明されています。
QNX ゲームにカスタムアイコンを割り当てるには、Override for QNX 設定を有効にします。
Resolution and Presentation セクションでは、Resolution セクションと Standalone Player Options セクションの画面の表示をカスタマイズします。
このセクションでは、画面モードとデフォルトサイズをカスタマイズできます。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Use 32-bit Display Buffer | QNX は 32 ビットカラーバッファのみをサポートします。 |
| Disable Depth and Stencil | これは QNX プラットフォームではサポートされていません。 |
| Render Over Native UI | これは QNX プラットフォームではサポートされていません。 |
Virtual Reality Splash Image 設定を使用して、仮想現実 (VR) ディスプレイのカスタムスプラッシュ画像を選択します。ただし、QNX プラットフォームには適用されません。
Other Settings のセクションでは、以下のグループに分類されたさまざまなオプションをカスタマイズできます。
これらの設定を使用して、QNX プラットフォーム向けにゲームをレンダリングする方法をカスタマイズします。
| プロパティ | 説明 | |
|---|---|---|
| 色空間 | レンダリングに Gamma (ガンマ) と Linear (リニア) どちらの色空間を使用するかを選択します。この 2 つの違いについては、Linear レンダリングの概要 を参照してください。 | |
| Gamma | ガンマ色空間は通常、フレームバッファ形式がチャンネルあたり 8 ビットに制限された古いハードウェアのライティングの計算に使用されます。最近のモニターはデジタルですが、入力に依然としてガンマエンコードされた信号を使用している場合もあります。 | |
| Linear | リニア色空間レンダリングでは、より正確な結果が得られます。リニア色空間の使用を選択すると、エディターはデフォルトで sRGB サンプリングを使用します。テクスチャがリニア色空間の場合は、リニア色空間を使用し、各テクスチャの sRGB サンプリングを無効にする必要があります。 | |
| Force SRGB blit | これを有効にすると、リニア色空間に強制 SRGB ブリットを使用します。グラフィックスドライバーがリニア色空間をサポートしていない場合、このオプションを選択すると、リニア色空間がガンマ (SRGB) 色空間に変換されます。 | |
| Multithreaded Rendering | マルチスレッドレンダリングを使用するには、このオプションを有効にします 。これは Metal でのみサポートされています。 | |
| スタティックバッチング | このオプションを有効にして、静的バッチ処理を行います。 | |
| ダイナミックバッチング | このオプションを有効にすると、動的バッチ処理 をビルドに使用します (デフォルトでは有効になっています)。注:動的バッチ処理は、Scriptable Render Pipeline がアクティブなときには効果がありません。そのため、この設定は、Scriptable Render Pipeline Asset Graphics 設定で何も設定設定されていない場合にのみ表示されます。 | |
| Static Batching Threshold | バッチ処理時に使用される最大頂点しきい値を制御します。詳細は、スプライトバッチ頂点しきい値 を参照してください | |
| GPU Compute Skinning | DX11/ES3 GPU コンピュートスキニングを使用するには、CPU リソースを解放します。 | |
| Graphics Jobs | このオプションを有効にすると、グラフィックスタスク (レンダリングのループ) を他の CPU コアで動作するワーカースレッドにオフロードするよう Unity に指示されます。この機能は、多くの場合にボトルネックとなるメインスレッドの Camera.Render の作業時間を削減することを目的としています。 |
|
| テクスチャ圧縮形式 | プロジェクトのテクスチャに使用するテクスチャ圧縮形式を選択します。オプションは、ETC、ETC2、ASTC、DXT、PVRTC です。これらの各圧縮形式の詳細は、TextureImporterOverride を参照してください。 | |
| Normal Map Encoding | ライトマップのエンコードを設定する、Normal Quality か High Quality を選択します。この設定は、ライトマップのエンコードスキームと圧縮形式に影響します。 | |
| Lightmap Streaming | このオプションを有効にすると、現在のゲームカメラをレンダリングするために、必要に応じてライトマップのミップマップのみをロードします。この値は、生成されるライトマップテクスチャに適用されます。注:この設定を使用するには、Texture Streaming Quality 設定を有効にする必要があります。 | |
| Streaming Priority | リソースの競合を解決するための、ライトマップミップマップのストリーミング優先順位を設定します。これらの値は、生成されるライトマップテクスチャに適用されます。正の数は優先度を高くします。有効な値は –128 から 127 です。 | |
| Frame Timing Stats | これを有効にすると、CPU/GPUフレームタイミング統計を収集します。 | |
| OpenGL:Profiler GPU Recorders | OpenGL でレンダリングするときにプロファイラーレコーダーを有効にします。 | |
| Virtual Texturing (Experimental) | 仮想テクスチャリング を有効にするかどうかを指定します。注:この設定を有効にするには、Unity エディターを再起動する必要があります。 | |
| Load/Store Action Debug Mode | モバイルプラットフォームでのレンダリングに関する問題の原因となる可能性がある未定義のピクセルを強調表示します。これは Unity エディターのゲームビューと、Build Settings で Development Build を選択した場合のビルドされたアプリケーションに影響します。詳細は、LoadStoreActionDebugModeSettings を参照してください。 | |
| 360 Stereo Capture | Unity がステレオスコピック 360 の画像とビデオをキャプチャできるかどうかを示します。有効にすると、360 キャプチャをサポートするために、Unity で追加のシェーダーバリアントがコンパイルされます (現在は Windows/macOS のみ)。有効にすると、Stereo RenderCubemap の呼び出し中に enable_360_capture キーワードが追加されます。このキーワードは、Stereo RenderCubemap 関数の外部ではトリガーされないことに注意してください。詳細は、ステレオ 360 の画像とビデオのキャプチャ を参照してください。 | |
| プロパティ | 説明 | |
|---|---|---|
| Scripting Backend | QNX のスクリプティングバックエンドは変更できません。 | |
| API Compatibility Level | プロジェクトに使用する .NET API を選択します。この設定はサードパーティ製のライブラリとの互換性に影響します。 | |
| .Net Standard 2.0 | .NET Standard 2.0 と互換性があります。ビルドのサイズが小さくなり、完全なクロスプラットフォームをサポートします。 | |
| .Net Framework 4.x | .NET Framework 4 (.NET Standard 2.0 プロファイルのすべてと追加 API を含む) と互換性があります。.NET Standard 2.0 に含まれていない API にアクセスするライブラリを使用する場合は、このオプションを選択します。ビルドのサイズが大きくなります。使用可能な追加の API が、すべてのプラットフォームで必ずしもサポートされるわけではありません。詳細は、追加のクラスライブラリアセンブリの参照 を参照してください。 | |
| IL2CPP Code Generation | Unity での IL2CPP コード生成の管理方法を定義します。注:これを使用するには、Scripting Backend を IL2CPP に設定します。 | |
| C++ Compiler Configuration | IL2CPP 生成コードをコンパイルするときに使用する C++ コンパイラーの設定を選択します。注:このプロパティは、Scripting Backend が IL2CPP に設定されない限り、無効です。 | |
| Use incremental GC | インクリメンタルなガベージコレクターを使用する場合に有効にします。これは、ガベージコレクションをいくつかのフレームに広げ、フレーム継続時間中に GC に関連するスパイクを軽減します。 | |
| Allow downloads over HTTP | HTTP 経由でのコンテンツのダウンロードを許可するかどうかを設定します。 | |
| Not Allowed | HTTP 経由でのダウンロードを許可しません。より安全な HTTPS プロトコルが推奨されているため、これがデフォルトのオプションです。 | |
| Allowed in Development Builds | 開発ビルドでのみ HTTP 経由でのダウンロードを許可します。 | |
| Always Allowed | リリースビルドでも HTTP 経由でのダウンロードを許可します。 | |
| Player Data path | .config ファイルとログファイルを保存するシステム上のディレクトリパスを入力します。これは、プレイヤーのコマンドラインから引数 -platform-hmi-player-data-path <pathname> を追加することでも変更できます。 |
|
| Log startup Timings | プレイヤーの起動をログに記録する場合に、このオプションを有効にします。 | |
| CPU Configuration | プレイヤーランタイムの対象 CPU 設定を行います。デフォルトのコア数は 0 ですが、数値を入力して増やすことができます。各 CPU のオプションは、Disabled、High Performance、Low Performance です。 | |
| Loading image | この設定を使用して、ロード画面のカスタムスプラッシュ画像を選択します。 | |
| Screen graphics config path | .config ファイルとログファイルを保存するシステム上のディレクトリパスを入力します。 |
|
| Active Input Handling | ユーザーからの入力をどのように処理するかを選択します。 | |
| Input Manager (old) | デフォルトの Input ウィンドウを使用します。 | |
| Input System(Preview) | 新しい Input System を使用します。Input System はこのリリースのプレビューパッケージとして提供されています。Input System のプレビューを試すには、InputSystem パッケージをインストールします。 | |
| Both | 両方のシステムを同時に使用します。 | |
これらの設定を使用して、ランタイムにシェーダーが使用するメモリ量を制御します。

| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Shader precision model | シェーダーで使用するサンプラーのデフォルトの精度を選択します。詳細は、HLSL データ型 を参照してください。 |
| Strict shader variant matching | シェーダーバリアントが見つからない場合は、エラーシェーダーを使用し、コンソールにエラーを表示します。 |
| Keep Loaded Shaders Alive | 有効にすると、シェーダーをアンロードできません。詳細は、シェーダーのロード を参照してください。 |
| Default chunk size (MB) | すべてのプラットフォームのビルドされたアプリケーション内に Unity が保存する、圧縮されたシェーダーバリアントのデータチャンクの最大サイズを設定します。デフォルトは 16 です。詳細は、シェーダーのロード を参照してください。 |
| Default chunk count | Unity がすべてのプラットフォームのメモリに保持する解凍チャンク数のデフォルト制限を設定します。デフォルトは 0、つまり制限はありません。 |
| Override | これを有効にすると、このビルドターゲットの Default chunk size と Default chunk count をオーバーライドします。 |
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Scripting Define Symbols | カスタムコンパイルフラグを設定します。 詳細については、プラットフォーム依存のコンパイルを参照してください。 |
| Additional Compiler Arguments | このリストにエントリーを追加し、Roslyn コンパイラーに追加の引数を渡します。引数を追加するごとに 1 つの新しいエントリーを使用します。 新しいエントリーを作成するには、Add (+) をクリックします。エントリーを削除するには、Remove (-) をクリックします。 必要な引数をすべて追加して、Apply をクリックすると、その後のコンパイルに追加の引数が含まれるようになります。Revert をクリックすると、このリストが最近適用された状態にリセットされます。 |
| Suppress Common Warnings | C# の警告 CS0169 と CS0649 を表示するかどうかを指定します。 |
| Allow ‘unsafe’ Code | 事前定義されたアセンブリ (例えば Assembly-CSharp.dll など) での ‘unsafe’ C# コード のコンパイルのサポートを有効にします。アセンブリ定義ファイル ( .asmdef) の場合は、.asmdef ファイルの 1 つをクリックして、表示される Inspector ウィンドウでオプションを有効にします。 |
| Use Deterministic Compilation | deterministic C# フラグを使用して、コンパイルを阻止するかどうかを指定します。この設定を有効にすると、コンパイルされるアセンブリは、コンパイルされるたびにバイト単位で同じになります。 詳細については、コード生成を制御する C# コンパイラーオプションを参照してください。 |
| Property | 説明 | |
|---|---|---|
| Prebake Collision Meshes | ビルド時に メッシュ に衝突データを追加します。 | |
| Preloaded Assets | 起動時にプレイヤーが読み込むためのアセットの配列を設定します。 新しいアセットを追加するには、Size プロパティの値を引き上げ、表示される新しい Element ボックスに読み込むようにアセットへの参照を設定します。 |
|
| Vertex Compression | チャンネルごとに頂点圧縮を設定します。これはプロジェクト内のすべてのメッシュに影響します。 通常、頂点圧縮は、メモリ内のメッシュデータのサイズを縮小し、ファイルサイズを削減し、GPU パフォーマンスを向上するために使用します。 頂点圧縮の設定方法とこの設定の制限については、メッシュデータの圧縮 を参照してください。 |
|
| Optimize Mesh Data | このオプションを有効にすると、ビルドで使用されるメッシュから未使用の頂点属性が削除されます。このオプションは、メッシュ内のデータ量を削減し、ビルドサイズ、ロード時間、ランタイムのメモリ使用量の削減を支援します。 注意: この設定を有効にしている場合は、ランタイムにマテリアルやシェーダーの設定を変更しないようにしてください。 詳細については PlayerSettings.stripUnusedMeshComponents を参照してください。 |
|
| テクスチャミップマップのストリッピング | すべてのプラットフォームでミップマップのストリッピングを有効にします。これにより、ビルド時にテクスチャから未使用のミップマップレベルが削除されます。 Unity は、ミップマップのレベルを現在のプラットフォームの品質設定と比較して、未使用のミップマップレベルを判別します。ミップマップレベルが現在のプラットフォームのすべての品質設定の範囲外にある場合は、ビルド時にそれらのミップマップレベルをビルドから削除します。 QualitySettings.globalTextureMipmapLimit が削除されたミップマップレベルに設定されている場合、Unity は削除されていない最も近いミップマップレベルに値を設定します。 |
|
QNX ビルド内の特定のコンテキストで許可するログの種類を選択します。
使用可能なオプションから任意のログ方法を選択します。
必要なログの種類に基づいて、各 Log Type (Error、Assert、Warning、Log、Exception) に対応するボックスにチェックを付けます。以下に例を示します。
このセクションでは、古い機能のプレイヤー設定について説明します。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Clamp BlendShapes (Deprecated) | このオプションを有効にすると、SkinnedMeshRenderers でブレンドシェイプのウェイトの範囲を固定できます。 |
| Upload Cleared Texture Data | これは古い機能であり、帯域幅を使い切ってしまうため現在は必要ありません。デフォルトでは、デバッグ目的でこれが有効になっています。この設定を有効にすると、初期データがクリアされ、テクスチャがスクリプトからビデオメモリに自動的にアップロードされます。 |