Wheel Collider は、地上車両用のコライダーです。ビルトインの衝突判定、ホイール物理演算、スリップに基づくタイヤ摩擦モデルが含まれます。
Wheel Collider の使い方の詳しい説明は Unity Wheel Collider のチュートリアル を参照してください。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Mass | Wheel Collider の質量を設定します (キログラム単位)。デフォルト値は 20 です。 |
| Radius | Wheel Collider の中心から端までの距離を設定します (メートル単位)。このプロパティを使用して、Wheel Collider のサイズを調整します。初期値は 0.5 です。 |
| Wheel Damping Rate | 力がないとき (例えば、加速がないとき) にホイールの回転運動が減速する割合を設定します。値が高いほど適用する減衰が大きくなり、ホイールはより速く減速します。値が低いほど適用する減衰は小さくなり、ホイールはより長い時間をかけて停止します。このプロパティを使用して、シミュレートする車両のホイールの反応度を微調整します。デフォルト値は 0.25 です。 |
| Suspension Distance | Wheel Collider がターゲット位置 (力が等しいか、まったくない場合の位置) から移動できる垂直 Y 軸に沿った最大距離を設定します。ホイールは凹凸のあるサーフェスや障害物に遭遇すると、この定義された垂直移動の範囲内で上下に移動し、サスペンションシステムの圧縮または伸長のシミュレーションを行います。 デフォルト値は 0.3 です。値が大きいほどホイールが動く余地が大きくなり、より大きな凸凹や障害物に対処できます。値が小さいとホイールの移動が制限され、荒れた Terrain (地形) や高さの差が大きい障害物への対処が難しくなります。 |
| Force App Point Distance | Unity がホイールの力を適用するホイール上の点を設定します。値は、静止状態のホイールの下部から垂直 Y 軸に沿った距離 (メートル単位) として点を表します。デフォルト値は 0 で、ホイールの下部に点が配置されます。車両シミュレーションでは、理想的な値は、車両の質量中心よりわずかに下に力を適用する値です。 |
| Center | ゲームオブジェクトの Transform を基準にホイールの中心を配置します。各軸のデフォルト値は 0 です。 |
Suspension Spring プロパティは、車両のサスペンションシステムの動作をシミュレートします。これを行うために、Wheel Collider は、常に戻ろうとする垂直 Y 軸上のターゲット位置を設定し、その位置に戻す力を適用する Spring プロパティと Damper プロパティを持ちます。
Suspension Spring プロパティの詳細は、Wheel Collider のサスペンション を参照してください。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Spring | シミュレートされたバネの剛性を設定します (ニュートン/メートル単位)。デフォルト値は 35000 N/m で、通常車両をシミュレートします。 |
| Damper | シミュレートされたダンパーまたはショックアブソーバーの強度を設定します (ニュートン秒/平方メートル単位)。デフォルト値は 4500 N-s/m2 で、通常車両をシミュレートします。 |
| Target Position | Suspension Distance に沿って Wheel Collider の静止点 (つまり、Wheel Collider に力が作用しない場合や等しい力が作用している場合の Wheel Collider の中心の位置) を定義します。値 0 は、サスペンションが完全に伸びた点 (サスペンション距離の最下部) を示します。値 1 は、サスペンションが完全に縮んだ点 (サスペンション距離の最上部) を示します。デフォルトでは、ターゲット位置は 0.5 です。ほとんどの車両シミュレーションで、一般的な値は 0.3 から 0.7 の間です。 |
Forward Friction プロパティと Sideways Frictionプロパティは、以下のホイールカーブ図の点に対応しています。
これらの点は WheelCurve で表されます。
詳細は、Wheel Collider の摩擦係数 を参照してください。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Extremum Slip | スリップ軸上の極値点の値。デフォルトは 0.4 です |
| Extremum Value | フォース軸上の極値点の値。デフォルトは 1 です |
| Asymptote Slip | スリップ軸上の漸近線点の値。デフォルトは 0.8 です |
| Asymptote Value | フォース軸上の漸近線点の値。デフォルトは 0.5 です |
| Stiffness | Extremum Value 値と Asymptote Value 値の乗数。デフォルトは 1 です剛性は、摩擦係数の剛性係数を変更します。これを 0 に設定すると、ホイールからすべての摩擦係数が完全に無効になります。 |
Layer Overrides セクションには、このコライダーのプロジェクト全体の レイヤーベースの衝突判定 設定をオーバーライドできるプロパティがあります。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
| Layer Override Priority | このコライダーのオーバーライドの優先順位を定義します。2 つのコライダーに競合するオーバーライドがある場合、優先順位の高い値のコライダーの設定が使用されます。 例えば、Layer Override Priority が 1 のコライダーがLayer Override Priority が 2 のコライダーと衝突した場合、物理演算システムは Layer Override Priority が 2 のコライダーの設定を使用します。 |
| Include Layers | このコライダーとの衝突に加えるレイヤーを選択します。 |
| Exclude Layers | このコライダーとの衝突で除外するレイヤーを選択します。 |