Reflection Probe

Reflection Probe (リフレクションプローブ) コンポーネントは、HD レンダーパイプライン (High Definition Render Pipeline、HDRP) が反応性と正確な反射性を持つ Materials を作成できるように供給する、リフレクションプローブの一種です。

プロパティー

HDRP Reflection Probe はビルトインレンダーパイプラインリフレクションプローブをベースとして使うため、ビルトインバージョンと多くのプロパティーを共有します。また HDRP Reflection Probe は、HDRP 平面リフレクションプローブとも多くのプロパティーを共有します。

General Properties

プロパティー	説明
Type	ドロップダウンを使い、Reflection Probe がシーンのビューをキャプチャするために使うモードを選択します。Reflective Materials は、このキャプチャが面に対してリフレクションを処理するように問い合わせます。 • Realtime: Reflection Probe はリアルタイムでシーンのビューをキャプチャします。Realtime Mode プロパティーを使って、期間を設定します。 • Custom: キューブマップテクスチャを、Reflection Probe がキャプチャしたシーンビューとして割り当てることができます。Texture プロパティーを使って、キューブマップを割り当てます。 • Baked: Reflection Probe はランタイムに静的キューブマップを使います。このテクスチャは Unity プロジェクトをビルドする前にベイクしなければなりません。このモードでは、Reflection Probe は Reflection Probe Static フラグが無効になっているゲームオブジェクトは、キャプチャしません。
Realtime Mode	ドロップダウンを使い、どれくらいの頻度で Reflection Probe がシーンのビューをキャプチャするかを選択します。 • Every Frame: Probe のキャプチャデータを、フレームごとに更新します。 • On Enable: Probe のキャプチャデータを、Unity がコンポーネントの `OnEnable()` 関数を呼び出すたびに更新します。これは Inspector でコンポーネントを有効にしたとき、またはコンポーネントが付随するゲームオブジェクトをアクティベートするたびに起こります。 • On Demand: Probe のキャプチャデータを、リクエストしたときに更新します。これは Probe の `HDAdditionalReflectionData` にアクセスし、`RequestRenderNextUpdate()` 関数を呼び出して実行します。このプロパティーは、Type ドロップダウンから Realtime を選択したときのみ表示されます。
Texture	キャプチャしたシーンのビューとして Reflection Probe が使うテクスチャを割り当てます。このプロパティーは、Type ドロップダウンから Custom を選択したときのみ表示されます。

Projection Settings

以下のプロパティーは、Reflection Probe の投影設定を制御します。

プロパティー	説明
Proxy Volume	Probe のキャプチャポイント (Mirror Position) と、この Probe がキャプチャするテクスチャを使う反射マテリアルの位置との間に発生する、ディスプレイスメント問題を修正するためにこの Probe が使う、リフレクションプロキシ Volume です。ノート: 割り当てる Proxy Volume は、Influence Volume と同じ Shape でなければなりません。
Use Influence Volume As Proxy Volume	チェックボックスを有効にして、Influence Volume の境界を Proxy Volume として使います。このプロパティーは、Reflection Proxy Volume が Proxy Volume プロパティーに設定されていないときのみ、表示されます。
Distance Based Roughness	チェックボックスを有効にして、割り当てられた Proxy Volume を使い、反射に対する距離ベースのラフネスを計算します。Proxy Volume が環境により近い場合に、より物理的に正確な結果を生みます。Proxy Volume が環境と一致しない場合は、このオプションは無効にしてください。

Influence Volume

Influence Volume (インフルエンスボリューム) は、反射マテリアルが面の反射動作に影響を与えるために Probe がキャプチャした結果を使う、Probe 周辺のエリアを定義します。またオーバーライド値が提供されていなければ、Probe は Influence Volume の境界を使って Field Of View を計算します。

Reflection Probe の Influence Volume を編集するワークフローは、Normal モードと Advanced モードの 2 つがあります。Influence Volume セクションの右上にある 2 つのボタンで、使いたいモードを選択します。

Normal モードを使うと、Blend Distance に単一の値を設定することができます。Normal モードは、Box および Sphere Influence Volumes と使うことができます。
Advanced モードは、Face Fade プロパティーを展開します。また、Box Shape を持つ Influence Volume に対して、軸ごと、方向ごとのベースで、Face Fade、Blend Distance、および Blend Normal Distance を設定することができます。

プロパティー	説明
Shape	Influence Volume の形状を定義します。使用可能な値は Box および Sphere です。Advanced モードは Box Influence Volumes のみに使えるため、 Sphere を選択すると Advanced モードは無効になります。
Box Size	Influence Volume を表すボックスの各軸のスケールを定義します。Box Shape とのみ利用可能です。
Radius	Influence Volume を表すスフィアの半径を定義します。 Sphere Shape とのみ利用可能です。
Blend Distance	Reflection Probe がその他の Reflection Probes と混ざる、Box Size または Radius からの内向きの距離です。Normal モードにおけるこのプロパティーは、Reflection Probe が全方向のその他の Reflection Probes と混ざる、単一値になります。このモードは Box または Sphere Influence Volumes に利用できます。Advanced モードでは、このプロパティーはボックスのそれぞれの面に 1 つずつ、6 つの値を使います。6 つの各入力フィールドを使って、各方向におけるブレンド距離を定義します。例えば、Y はボックスの上面にブレンド距離を定義し、-Y は下面にブレンド距離を定義します。このモードは Box Influence Volumes のみに利用できます。この機能はディファ―ド Reflection Probes のみに利用できます。
Blend Normal Distance	プローブから影響を受けないキャプチャ位置から、法線が逆を向いている Reflection Probe 周辺エリアです。 1. Blend Normal Influence volume 外の反射面上にあるピクセルは、Probe からブレンドされた影響を受けます。 2. 法線が Capture Position から逆向きの場合、ピクセルは Probe から影響を受けません。これは内側に Probe を持つ建物があり、建物自体よりも Influence Volume が大きい場合に役立ちます。Blend Normal Distance を建物のサイズよりも小さく設定すると、Probe はその建物の外壁に影響を与えません。このプロパティーは、ディファ―ド Reflection Probes のみに利用可能です。
Face Fade	Box Shape の Influence Volume の各軸の各方向に、フェード値を定義します。Reflection Probe はこれらの値に基づいて、反射マテリアル上のReflection Probe のエフェクトをフェードアウトさせます。Advanced モードのみで利用可能です。

Capture Settings

以下のプロパティーは、Reflection Probe が周囲をキャプチャするために使う方法を制御します。

プロパティー	説明
Capture Position	Reflection Probe が周囲をキャプチャする、Transform Position に関連した位置です。
Clear Mode	Probe がキャプチャする RenderTexture の空白の背景エリアを、どのように埋めるかを定義します。 • Sky 現在の Volume 設定が定義する空を使って、背景エリアを埋めます。 • Background Background Color プロパティーを使って背景エリアを埋めます。 • None RenderTexture の空白のエリアを埋める代わりに、反射したゲームオブジェクトを表さない各ピクセルの以前の値を再利用します。
Background Color	Clear Mode を Background に設定した場合に、RenderTexture の空白の背景エリアを埋める色です。
Clear Depth	Reflection Probe が Depth Buffer を消去するかを選択します。
Volume Layer Mask	どの Volumes が Reflection Probe のキャプチャに影響を与えるを定義する LayerMask です。
Volume Anchor Override	Volume システムが Reflection Probe の位置に対応するために使う Transform を設定します。例えば、Reflection Probe にビュー Camera とポストプロセスエフェクトを一致させたい場合は、このプロパティーをビュー Camera の Transform に設定します。そうすると Volume システムは Camera の位置を使って、どの Volume が Reflection Probe に影響を与えるかを処理します。
Use Occlusion Culling	Reflection Probe にオクルージョンカリングを有効にします。
Culling Mask	どのレイヤーをリフレクションに含めるかを定義する LayerMask です。この LayerMask に含まれるレイヤー上のゲームオブジェクトは、リフレクションに表示されます。
Clip Planes - Near	Probe がリフレクションをキャプチャする、Reflection Probe に最も近いポイントです。
Clip Planes - Far	Probe がリフレクションをキャプチャする、Reflection Probe から最も遠いポイントです。
Probe Layer Mask	環境光 (Planar Reflection Probes と Reflection Probes からの光) に対するカリングマスクとして作用します。Reflection Probe はこの Layer マスクに含まれない Layer 上のすべての Reflection Probes を無視するため、レンダリング時に特定の Reflection Probes を無視したい場合にこのプロパティーを使います。
Custom Frame Settings	Probe にカスタムフレーム設定を定義できます。このプロパティーを無効にすると、Unity プロジェクトの HDRP Asset で Default Frame Settings を使います。
Range Compression Factor	HDRP がプローブのレンダリングの結果を乗算する因数です。これは本来であれば飽和するであろう、リフレクション内の非常に明るいまたは暗いオブジェクトを扱うのに役立ちます。このプロパティーは、このセクションに追加オプションを有効にしたときのみ表示されます。

Custom Settings

以下のプロパティーは、Reflection Probe の動作を微調整する追加の動作オプションを制御します。

プロパティー	説明
Light Layer	Reflection Probe がどの Light Layers に影響を与えるかを選択できるマスクです。Reflection Probe は一致する Rendering Layer Mask を持つ、Mesh Renderers または Terrain (地形) のみに影響します。プロジェクトの HDRP Asset > Render Pipeline Supported Features へ移動し、Light Layers を有効にしてこのプロパティーを使います。
Multiplier	Reflection Probe がキャプチャする RenderTexture の乗数です。Reflection Probe は、Reflective Materials が RenderTexture を問い合わせるときにこの乗数を適用します。
Weight	Reflection Probe がマテリアルの反射エフェクトに付与する全体的ウェイトです。Reflection Probe が一緒に混ざるときに、各 Probe のウェイトがブレンドエリアの反射マテリアルに対する付与を決定します。
Fade Distance	リフレクションが完全に消えてしまう前に、滑らかにフェードアウトし始める、カメラからのメートル単位の距離です。

Gizmos

シーンビューギズモを使い、特定のプロパティーをカスタマイズすることができます。

Gizmo	プロパティー	説明
	Influence Volume boundary	Reflection Probe が反射マテリアルに影響するエリアを定義する、インフルエンス Volume の境界のサイズを変更できる、シーンビューハンドルを提供します。選択する Shape に応じて、 Box Size または Radius 値を編集します。
	Blend Distance boundary	Reflection Probe が他の Reflection Probe と混ざる、Box Size または Radius からの内向き距離を変更できる、シーンビューハンドルを提供します。使用するワークフローモードによって、動作は異なります。Normal モードでは全側面を均等に拡大縮小し、Advanced モードでは制御するハンドルのある側面のみを拡大縮小します。
	Blend Normal Distance boundary	Capture Position と逆向きの法線を持つピクセルが Probe からの影響を受けない境界のサイズ変更ができる、シーンビューハンドルを提供します。
	Capture Position	Move Tool の動作を変更し、Transform の Position ではなく Capture Position プロパティーを変更します。