機能実装の詳細
Sequences は、アセットファイルやフォルダ、ゲームオブジェクトや階層構造を自動的に作成、設定、更新する機能で、シネマティック制作に集中できるよう支援します。
Sequences パッケージの基礎となるプロセス
このセクションでは、Sequences 機能を使用する際にUnityが自動的に実行する基本的なプロセスについて説明します。
Master Sequence の作成
Sequences ウィンドウのStructure セクションから Master Sequence を作成する場合:
プロジェクトでは、スクリプトアセットとTimeline アセットが一緒に作成されます:
- いずれも名前は、Master Sequence にちなんで付けられます
- Master Sequenceと同じ名前のフォルダ内(
Assets/Sequences
フォルダの下)にあります
Hierarchyでは、ゲームオブジェクトが作成されます:
- 名前は、Master Sequence にちなんで付けられます
- Master Sequence のTimeline アセットにバインドされたPlayable Director コンポーネントがアタッチされます
- Master Sequence のスクリプトアセットにバインドされたSequence Filter コンポーネントがアタッチされます
別のSequence でSequence を作成する
Sequence ウィンドウのStructure セクションから、他のSequence (ここでは「親Sequence」と呼びます、Master Sequence の場合もあります)の中にSequence を作成する場合:
プロジェクトでは、Timeline アセットが作成されます:
- 名前は、新しいSequenceにちなんで付けられます
- 親シーケンスを格納するフォルダー内にあります
Hierarchyでは、ゲームオブジェクトが作成されます:
- 名前は、新しいSequenceにちなんで付けられます
- 親Sequenceと対応するゲームオブジェクトの子になります
- 新しいSequence のTimeline アセットにリンクしているPlayable Director コンポーネントがアタッチされます
- Master Sequence のスクリプトアセットにリンクするSequence Filter コンポーネントがアタッチされます
親シーケンスのタイムライン上には、クリップが作成されます:
- 「Sequences」トラック内に作成されます
- 新規に作成されたSequenceのTimeline アセットが、ネストしたTimeline としてバインドされます。
Sequence アセットの作成
Sequence ウィンドウで、特定のAsset Collection タイプの下にSequence アセットを作成する場合:
- プロジェクトでは、プレファブと Timeline アセットが一緒に作成されます:
- 名前は、どちらもSequence アセットにちなんで付けられます
- Sequence アセットの名前を付けたフォルダ内(
Assets/Sequence Assets
フォルダの下)にあります
バリアントの作成と複製
Sequence アセットからバリアントを追加する場合:
- プロジェクトでは、ベースとなるプレファブからプレファブバリアントが作成されるのと一緒に Timelineアセットが作成されます:
- 名前は、いずれもSequence アセットバリアントにちなんで付けられます
- Sequence アセットを保存するフォルダー内にあります
バリアントを複製する場合、まったく同じことが起こりますが、新しくできたプレファブバリアントの内容は、複製されたプレファブバリアントの完全なコピーになることに注意してください
Sequence の追加
Sequence Assembly ウィンドウからSequence アセットを持つSequence を追加すると、HierarchyのSequence ゲームオブジェクトの下にSequence Asset プレファブがインスタンス化されます。
Sequence アセットバリアントの入れ替え
Sequence Assembly ウィンドウからSequence内のSequence アセットバリアントを入れ替えると、HierarchyのSequence ゲームオブジェクトの下にある、対応するSequence アセットプレファブバリアントのインスタンスも入れ替わります。
Sequence アセットとバリアント
Sequence アセットとは、プレファブ です。これにより、すべてのクリエイティブアセットを自己完結させることができ、アセット間のバインディングに関わる煩わしい問題を避けることができます。
Sequence アセットバリアントとは、プレファブバリアントです。これは、Unityのコア機能を通じて、クリエイティブアセットの複数のバリエーションを管理するのに役立ちます。
Sequence アセットプレファブとプレファブバリアントには、以下のコンポーネントが含まれます:
- Sequence アセット 、ほとんどの場合、UnityはプレファブをSequence アセットとして認識し、特定のAsset Collection タイプに分類します。
- Playable Director は、そのtimeline アセットにプレファブをバインドします。
Unityは、Sequence アセットとバリアントを他の機能アセットと一緒に特定のProjectフォルダ に保存し、階層構造中 の任意のプレファブとしてインスタンス化する。
階層構造
Sequences の作成を開始すると、Unityはプロジェクトで現在開いているシーンを使用します。エディトリアルの構造を構築し、実装すると、Unityは自動的にそのシーンの階層構造を作成しつつ、調整します。
Sequence ゲームオブジェクト
各Sequence はHierarchy ウィンドウ内に、対応するゲームオブジェクトを持ちます。全体の構造はSequences ウィンドウで作成する階層構造に従います。
Sequence ゲームオブジェクトには、以下のコンポーネントが含まれます:
- Playable Director は、そのゲームオブジェクトとそのTimeline アセットをバインドします。
- Sequence Filter は、UnityにそのゲームオブジェクトをSequence として認識させます。
- オプションとして、 Scene Loading Policy コンポーネントは、ほとんどの場合、Master Sequence 上にありますが、エディトリアル中で Scene Activation Tracks を使用している場合に、ランタイムでのシーンの自動ロードを管理するのに役立ちます。
階層内のSequence アセット
Sequenceに追加した各々のSequence アセットまたはバリアントは、このSequenceを表すゲームオブジェクトの下に、それぞれ対応するプレファブまたはプレファブバリアントのインスタンスを持ちます。
プロジェクトフォルダ構成
Sequences 機能を使用して作成されたアセットは、Assets フォルダ内の主に2つのフォルダに格納されます:
- Sequences フォルダ
- Sequence Assets フォルダ
Sequences フォルダ
Sequences フォルダには、Sequences に関連するすべてのスクリプトとTimeline アセットが含まれ、その全体構造はSequences ウィンドウで作成した階層構造に従います。
Master Sequence を含む各Sequence には、それぞれTimeline アセットがあります。Timeline ウィンドウには、これらのTimeline アセットが表示され、Sequence をブラウズすることができます。
Master Sequence とその下のすべてのSequenceで構成される構造には、それぞれスクリプトアセットが1つアタッチされています。
Sequence Assets フォルダ
Sequence Assetsフォルダには、すべてのSequence アセットとそのバリアントが格納されています。
各フォルダは、1つのSequence アセットに対応し、以下の内容を含みます:
- ベースとなるCinematicアセット に対応するプレファブ。
- 作成したSequence アセットバリアントに対応するすべてのプレファブバリアント。
- 各々のプレファブおよびプレファブバリアントにつき、1つのTimelineアセット。