Visual Environment
Visual Environment Volume (ビジュアル環境ボリューム) コンポーネントオーバーライドは、HDRP が Volume でレンダリングする Sky Type を特定します。
Visual Environment の使用
Visual Environment は Volume フレームワークを使います。Visual Environment プロパティーを有効化し変更するには、シーンで Visual Environment オーバーライドを Volume に追加しなければなりません。
Visual Environment オーバーライドは、Scene Settings ゲームオブジェクトを作成するときの (メニュー: GameObject > Volumes> Sky and Fog Volume) デフォルトです。また手動で Visual Environment オーバーライドを任意の Volume に追加することもできます。Visual Environment を Volume に追加する手順は以下の通りです。
- シーンまたは Hierarchy ビューで、Volume コンポーネントを含むゲームオブジェクトを選択し、Inspector で表示します。
- Inspector で Add Override へ行き、Visual Environment をクリックします。これで Visual Environment オーバーライドを使って、Volume のスカイとフォグを制御できます。
API
ランタイム中このオーバーライドにアクセスし制御するためには、Volume スクリプティング API を使用します。Volume システムの仕組みにより、プロパティーは標準 Unity コンポーネントとは異なる方法で編集されます。また、各プロパティーに overrideState があるなど、他にも注意する点があります。これは Volume システムが、設定したプロパティー値と Volume Profile に保存されているデフォルト値のうち、どちらを使うかを指示します。API を正しい利用法についての詳細は、 Volume スクリプティング API を参照してください。
プロパティー
Volume コンポーネントのオーバーライドのプロパティーを編集するには、プロパティーの左にあるチェックボックスを有効にします。これにより HDRP も Volume コンポーネントに対して、デフォルト値ではなく特定されたプロパティー値を使うことになります。チェックボックスを無効にすると、HDRP は設定されたプロパティーを無視し、Volume のデフォルト値を代わりに使います。
Sky
プロパティー | 説明 |
---|---|
Type | ドロップダウンから、この Volume が Volume 内のカメラに影響する際に HDRP がレンダリングするスカイタイプを選択します。このリストはカスタムスカイを作成する際に自動的に更新されます。 • None: HDRP は Volume 内のカメラにスカイをレンダリングしません。 • Gradient Sky: 3 つのカラーゾーンを使い、スカイのトップ、ミドル、ボトム部分をレンダリングします。HDRP はグラデーションスカイの Gradient Diffusion プロパティーを使ってこれらのカラーゾーンのサイズを制御します。 • HDRI Sky: キューブマップテクスチャを使ってスカイ全体を表現します。 •Physically Based Sky: 高度と関連して指数関数的に密度が減少する 2 部構成の大気を持つ、球状の惑星の空をシミュレーションします。 • Procedural Sky: Sky Tint、Ground Color、Sun Size などのプロパティーに基づいて空を生成します。HDRP は 2019.3 に Procedural Sky を非推奨とし、Physically Based Sky に置き換わりました。Unity 2019.3 以降に HDRP プロジェクトで Procedural Sky を使う際は、2019.2 から 2019.3 へのアップグレードガイド の指示に従ってください。 ノート: None 以外のオプションについては、選択したタイプと一致する Volume コンポーネントも追加する必要があります。 |
Ambient Mode | ドロップダウンから、Volume が環境光を処理するために使うモードを選択します。 • Static: 環境光はライティングウィンドウの Static Lighting Sky プロパティーに割り当てられた、ベイクされたスカイが起源となります。この光はリアルタイムおよびベイクされたグローバルイルミネーションの両方に影響します。環境光の設定方法に関する情報は、環境光ドキュメント を参照してください。 • Dynamic: 環境光はこのオーバーライドの Sky > Type プロパティーで設定されたスカイが起源となります。つまり現在カメラに影響している Volume に応じて、環境光はリアルタイムで変化します。ベイクされたグローバルイルミネーションを使う場合は、環境光を変更すると、アンビエントプローブを使って照明が当てられているゲームオブジェクト限定に影響を与えます。 リアルタイムのグローバルイルミネーションを使う場合は、環境光を変更すると、ライトマップとアンビエントプローブの両方に影響します。 |
スカイ設定の変更
Sky Type を設定後にデフォルト設定をオーバーライドしたい場合は、Volume でオーバーライドを作成する必要があります。例えば、Sky Type を Gradient Sky に設定する場合は、Volume で Add component overrides をクリックしてから Gradient Sky オーバーライドを追加します。そうすると Procedural Sky オーバーライドを無効化したり、削除できるようになりますが、これはビジュアル環境がそれを無視して代わりに Gradient Sky を使うからです。オーバーライドを無効にするには、Procedural Sky タイトルの左側にあるチェックボックスを無効にします。オーバーライドを削除するには、タイトルの右側にあるドロップダウンメニューをクリックして Remove を選択します。
Gradient Sky オーバーライド自体では、各プロパティーの隣にあるチェックボックスを有効にして、独自の値でプロパティーをオーバーライドすることができます。例えば、Middle プロパティーの隣のチェックボックスを有効にし、カラーピッカーを使って色をピンクに変えます。