Camera コンポーネントのリファレンス
Universal Render Pipeline (ユニバーサルレンダーパイプライン、URP) では、カメラの種類によって、Inspector に公開される Camera コンポーネントのプロパティが異なります。カメラの種類を変更するには、Render Mode プロパティを変更します。
- Base Render Mode
- Overlay Render Mode
Projection
プロパティ | 説明 | |
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Projection | 視点のシミュレーションを行うカメラの機能を切り替えます。 | |
Perspective | カメラは、そのままの視点でオブジェクトをレンダリングします。 | |
Orthographic | カメラは、オブジェクトを遠近感なく一様にレンダリングします。 | |
Size | Orthographic に設定した場合のカメラのビューポートサイズ。 | |
Field of view | 有効視野 (FOV) の軸。 | |
Field of view | 選択した軸に沿って角度で測定されたカメラの視野角の幅。 | |
Physical Camera | このボックスをチェックすると、このカメラの Physical Camera (物理カメラ) プロパティが有効になります。 Physical Camera プロパティが有効な場合、Unity は現実世界のカメラ属性のシミュレーションを行うプロパティ (Focal Length、Sensor Size、Lens Shift) を使用して 有効視野 (FOV) を計算します。 Physical Camera プロパティは、このボックスをチェックするまで、Inspector に表示されません。 |
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Clipping Planes | レンダリングを開始および停止する、カメラからの距離。 | |
Near | 描画を行う、カメラに最も近い点。 | |
Far | 描画を行う、カメラから最も遠い点。 |
Physical Camera
プロパティ | 説明 | |
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Camera Body | ||
Sensor Type | カメラでシミュレーションを行う現実世界のカメラの形式を指定します。リストから目的の形式を選択します。 カメラの形式を選択すると、Sensor Size > X および Y プロパティが適切な値に自動的に設定されます。 Sensor Size の値を手動で変更すると、このプロパティは自動的に Custom に設定されます。 |
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Sensor Size | カメラセンサーのサイズをミリメートル単位で設定します。 Sensor Type を選択すると、X および Y の値が自動的に設定されます。必要に応じてカスタム値を入力できます。 |
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Gate Fit | フィルムゲート (物理カメラのセンサーのサイズ/アスペクト比) に対する 解像度ゲート (ゲームビューのサイズ/アスペクト比) のサイズを変更するためのオプション。 解像度ゲートとフィルムゲートの詳細については、物理カメラ に関するドキュメントを参照してください。 |
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Vertical | 解像度ゲートをフィルムゲートの高さに合わせます。 センサーのアスペクト比がゲームビューのアスペクト比より大きい場合、レンダリングされる画像の両側がトリミングされます。 センサーのアスペクト比がゲームビューのアスペクト比より小さい場合、レンダリングされる画像の両側がオーバースキャンされます。 この設定を選択した場合、センサーの幅 (Sensor Size > X プロパティ) を変更しても、レンダリングされる画像に影響はありません。 |
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Horizontal | 解像度ゲートをフィルムゲートの幅に合わせます。 センサーのアスペクト比がゲームビューのアスペクト比より大きい場合、レンダリングされる画像の上下がオーバースキャンされます。 センサーのアスペクト比がゲームビューのアスペクト比より小さい場合、レンダリングされる画像の上下がトリミングされます。 この設定を選択した場合、センサーの高さ (Sensor Size > Y プロパティ) を変更しても、レンダリングされる画像に影響はありません。 |
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Fill | 解像度ゲートをフィルムゲートの幅または高さのどちらか小さい方に合わせます。これにより、レンダリングされる画像がトリミングされます。 | |
Overscan | 解像度ゲートをフィルムゲートの幅または高さのどちらか大きい方に合わせます。これにより、レンダリングされる画像がオーバースキャンされます。 | |
None | 解像度ゲートを無視し、フィルムゲートのみを使用します。これにより、ゲームビューのアスペクト比に合わせて、レンダリングされる画像が引き伸ばされます。 | |
Lens | ||
Focal Length | カメラセンサーとカメラレンズの間の距離をミリメートル単位で設定します。 値を小さくすると 有効視野 が広くなり、値を大きくすると有効視野が狭くなります。 この値を変更すると、それに応じて自動的に Field of View プロパティが更新されます。 |
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Shift | レンズを中心から水平方向または垂直方向に移動させます。値はセンサーサイズの倍数で指定します。例えば、X 軸方向に 0.5 移動させると、センサーの横方向のサイズの半分だけセンサーがオフセットされます。 レンズシフトは、カメラが被写体に対して斜めになっているときに発生する歪曲 (平行線の収束など) を補正するために使用できます。 どちらかの軸方向にレンズを移動させると、カメラの錐台は 斜め になります。 |
Rendering
プロパティ | 説明 |
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Renderer | このカメラが使用するレンダラーを制御します。 |
Post Processing | ポストプロセスエフェクトを有効にします。 |
Anti-aliasing | ドロップダウンを使用して、このカメラがポストプロセスのアンチエイリアシングに使用する方法を選択します。カメラは、ポストプロセスのアンチエイリアシングと同時に、ハードウェア機能である マルチサンプルアンチエイリアシング (MSAA) も使用できます。 • None: このカメラは、MSAA を処理することはできますが、ポストプロセスのアンチエイリアシングは処理しません。 • Fast Approximate Anti-aliasing (FXAA): ピクセル単位でエッジを滑らかにします。これは URP で最もリソースの消費が少ないアンチエイリアシング手法です。 • Subpixel Morphological Anti-aliasing (SMAA): 画像の境界線のパターンを検出し、そのパターンに従って境界線上のピクセルをブレンドします。 |
Quality | ドロップダウンを使用して、SMAA の品質を選択します。Low と High のリソース消費量の差はごくわずかです。 • Low: SMAA の品質が最も低くなります。これはリソースの消費が最も少ないオプションです。 • Medium: SMAA の品質とリソース消費量のバランスをうまく取ることができます。 • High: SMAA の品質が最も高くなります。これはリソースの消費が最も少ないオプションです。 このプロパティは、Anti-aliasing ドロップダウンから Subpixel Morphological Anti-aliasing (SMAA) を選択した場合にのみ表示されます。 |
Stop NaNs | このチェックボックスをオンにすると、カメラの非数 (NaN) 値が黒いピクセルに置き換えられます。これにより、特定のエフェクトが壊れるのを防止できますが、リソースが大量に消費されます。このオプションは、修正不可能な NaN の問題が発生した場合のみ有効にしてください。 |
Dithering | このチェックボックスをオンにすると、最終レンダリングに 8 ビットディザリングが適用されます。これは、幅の広いグラデーションや照明が暗い領域で発生するバンディングを減らすのに役立ちます。 |
Render Shadows | 影のレンダリングを有効にします。 |
Priority | 優先度の高いカメラは、優先度の低いカメラの上に描画されます。[-100, 100] |
Opaque Texture | レンダリングされるビューのコピーである CameraOpaqueTexture をカメラが作成するかどうかを制御します。 |
On | CameraOpaqueTexture を作成します。 |
Off | CameraOpaqueTexture を作成しません。 |
Use Pipeline Settings | この設定の値は、レンダーパイプラインアセットによって決定されます。 |
Depth Texture | レンダリングされる深度値のコピーである CameraDepthTexture をカメラが作成するかどうかを制御します。 |
On | CameraDepthTexture を作成します。 |
Off | CameraDepthTexture を作成しません。 |
Use Pipeline Settings | この設定の値は、レンダーパイプラインアセットによって決定されます。 |
Culling Mask | カメラがレンダリングするレイヤーを指定します。 |
Occlusion Culling | オクルージョンカリングを有効にします。 |
Stack
注意: スタックの編集は、Render Mode が Base に設定されている場合にのみ可能です。
カメラスタックを使用すると、複数のカメラの結果を合成できます。カメラスタックは、ベースカメラと任意の数の追加のオーバーレイカメラで構成されます。
スタックのプロパティを使用してオーバーレイカメラをスタックに追加すると、オーバーレイカメラはスタックで定義された順序でレンダリングされます。カメラスタックの設定と使用方法の詳細については、Camera Stacking を参照してください。
Environment
プロパティ | 説明 |
---|---|
Background Type | このカメラのレンダーループ開始時のカラーバッファの初期化方法を制御します。詳細については、消去に関するドキュメント を参照してください。 |
Skybox | カラーバッファを消去し、スカイボックスにして初期化します。スカイボックスが見つからない場合のデフォルトは背景色です。 |
Solid Color | カラーバッファを消去し、特定の色にして初期化します。 |
Uninitialized | カラーバッファを初期化しません。このオプションは、カメラまたはカメラスタックがカラーバッファの各ピクセルに描画する場合にのみ選択してください。 |
Background | カメラはレンダリング前にカラーバッファを消去してこの色にします。 このプロパティは、Background Type ドロップダウンから Solid Color を選択した場合にのみ表示されます。 |
Volume Mask | ドロップダウンを使用して、このカメラに影響を与えるボリュームを定義するレイヤーマスクを設定します。 |
Volume Trigger | ボリューム システムがこのカメラの位置を処理するために使用するトランスフォームを指定します。例えば、アプリケーションでキャラクターの三人称視点を使用する場合、このプロパティにキャラクターのトランスフォームを設定します。そうすると、キャラクターが進入するボリュームのポストプロセス設定とシーン設定がカメラで使用されます。トランスフォームを指定しなかった場合、代わりにカメラ自体のトランスフォームがカメラで使用されます。 |
Output
注意: 出力の編集は、Render Mode が Base に設定されている場合にのみ可能です。
ノート: カメラの Render Modeが Base に、Render Target が Texture に設定されている場合、以下のプロパティはカメラの Inspector に公開されません。
- HDR
- MSAA
- Allow Dynamic Resolution
- Target Display
これは、レンダーテクスチャによってこれらのプロパティが決定されるためです。これらを変更するには、レンダーテクスチャアセットで変更してください。
プロパティ | 説明 |
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Output Texture | このフィールドが指定されている場合は、このカメラの出力をレンダーテクスチャにレンダリングし、そうでない場合は画面にレンダリングします。 |
HDR | このカメラでハイダイナミックレンジレンダリングを有効にします。 このプロパティは、Output Target ドロップダウンから Screen を選択した場合にのみ表示されます。 |
MSAA | このカメラでマルチサンプルアンチエイリアシングを有効にします。 このプロパティは、Output Target ドロップダウンから Screen を選択した場合にのみ表示されます。 |
Viewport Rect | このカメラビューを画面のどこに描画するかを示す 4 つの値。測定単位はビューポート座標です (値の範囲は 0 から 1)。このプロパティは、Output Target ドロップダウンから Screen を選択した場合にのみ表示されます。 |
X | カメラビューが描画される水平方向の開始位置。 |
Y | カメラビューが描画される垂直方向の開始位置。 |
W (Width) | 画面上のカメラ出力の幅。 |
H (Height) | 画面上のカメラ出力の高さ。 |
Allow Dynamic Resolution | このカメラで動的解像度レンダリングを有効にします。 このプロパティは、Output Target ドロップダウンから Screen を選択した場合にのみ表示されます。 |
Target Display | レンダリング先の外部デバイスを定義します。1 から 8 までの値で指定します。 このプロパティは、Output Target ドロップダウンから Screen を選択した場合にのみ表示されます。 |