Graphics Compositor ウィンドウ
このページでは、Graphics Compositor ウィンドウで利用可能なオプションの概要を解説します。
出力オプション
このセクションでは、Graphics Compositor がどこで、どのように最終フレームを出力するかを変更できます。
Graphics Compositor はゲームビューのみを出力できます。Scene の編集中に出力をプレビューするには、Enable Preview プロパティーを有効にします。ヒント: 最善のライブプレビューを実現するために、Game ビューウィンドウを別の大きなウィンドウへ移しましょう。モニターが2台あれば、ウィンドウを2台目のスクリーンにドラッグしてください。
プロパティー | 説明 |
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Enable Compositor | Unity Project が Graphics Compositor を使用するかを特定します。このプロパティーを無効にし、Scene が以前 Graphics Compositor を使っていない場合は、ウィンドウにこのプロパティーのみが表示されます。このプロパティーを無効にし、Scene が以前 Graphics Compositor を使ったことがある場合は、他のプロパティーもウィンドウに表示されますが、編集することはできません。 |
Enable Preview | Graphics Compositor が、Play Mode でないときも含め、常に Game ビューを出力するかを特定します。このプロパティーを無効にすると、Scene の編集中のパフォーマンスが上がりますが、Graphics Compositor 出力は Play Mode のみに利用可能になります。 |
Output Camera | Graphics Compositor が出力する Camera を特定します。Scene から別の Camera を使いまわすのではなく、専用の Camera を使ってください。また、コンポジターの Camera がその他の Camera とは異なる Display をターゲットにするようにしてください。これは Compositor Camera が別の Camera と同じ Display を使うと、Display 出力は Unity が最後にレンダリングした Camera Unity に依存するため重要です。 |
Composition Graph | Graphics Compositor が最終出力作成に使う Shader を特定します。Scene に対して Graphics Compositor を初めて有効にする際、これは入力のコピーを出力に渡す、パススルーの Shader Graph です。Camera スタッキングの動作を設定するには、この種の Shader で十分ですが、より複雑な合成操作には自分でグラフを定義してください。詳細は、Compositor の使用 を参照してください。 |
Display Output | Graphics Compositor がレンダリングするディスプレイを特定します。Unity は最大8つのディスプレイをサポートします。コンポジターの出力を見るには、ゲームビューの左上コーナーにある Display ドロップダウンをクリックしてから、ここで特定したディスプレイ番号を選択します。 |
Composition Layer のプロパティー
これらのプロパティーは、Render Schedule の Composition Layer を選択して展開します。
プロパティー | 説明 |
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Color Buffer Format | レイヤーのカラーバッファに使うフォーマットを特定します。 |
Resolution | レイヤーのピクセル解像度を特定します。Full を使うと、レイヤーの解像度は Scene のメイン Camera と一致します。レイヤー解像度を Half または Quarter にすると、Unity がそのレイヤーをレンダリングするときのパフォーマンスが向上しますが、異なる解像度のレイヤーを組み合わせたときに、コンテンツおよび合成操作に応じて、アーティファクトが発生する場合があります。 |
Output Renderer | レイヤーの出力を指示する Renderer を特定します。コンポジターはこの Renderer に設定された Material から、_BaseColorMap テクスチャをオーバーライドおよび自動更新します。これは選択したレンダラーが別のレイヤーで Camera から見えるようにしたいときに便利です。 |
AOV | レイヤーの出力バリアブルの種類を特定します。カラーの他にも、Albedo、Normal、または Smoothness などのバリアブルも出力します。このオプションは、レイヤーにスタックされたすべての Camera に影響します。この機能は HDRP アセット で Runtime AOV API を有効にすると、Unity Player で作動します。 |
SubLayer のプロパティー
これらのプロパティーは、Render Schedule の SubLayer を選択して展開します。
プロパティー | 説明 |
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Name | SubLayer の名前を設定します。 |
Source Image | SubLayer に背景として使う静的画像/テクスチャを特定します。 このプロパティ―は Image SubLayer のみに利用可能です。 |
Background Fit | Source Image が画面に収まるように Graphics Compositor が使う方法を特定します。オプション: • Stretch: 画面に完全に収まるように画像を伸縮させます。この方法は画像の元のアスペクト比を維持しません。 • Fit Horizontally: 画面に水平に収まるように、画像の大きさを変更します。垂直軸に関しては、画像の高さに応じて画面の外側に画像を拡大するか、黒いバーを挿入します。 • Fit Vertically: 画面に垂直に収まるように、画像の大きさを変更します。水平軸に関しては、画像の幅に応じて画面の外側に画像を拡大するか、黒いバーを挿入します。 このプロパティ―は Image SubLayer のみに利用可能です。 |
Source Video | SubLayer に使う Video Player を特定します。 このプロパティーは、Video SubLayer のみに利用可能です。 |
Source Camera | SubLayer に使う Camera を特定します。デフォルトにより、これは Scene のメイン Camera に設定されています。 このプロパティーは、Camera SubLayer のみに利用可能です。 |
Clear Depth | Unity が SubLayer のコンテンツを描画する前に深度バッファを消去するかを特定します。スタックの最初の SubLayer は常に深度を消去するため、この SubLayer にこのオプションはありません。 |
Clear Alpha | Unity が SubLayer のコンテンツを描画する前にアルファチャンネルを消去するかを特定します。このプロパティーを有効にすると、ポストプロセスは以前の SubLayer に描画されたピクセルのみに影響します。有効でない場合は、ポストプロセスは以前の Composition Layer に描画されたピクセルにも影響します。 |
Alpha Range | ポストプロセスと平面領域の間の遷移の度合いを制御します。[0, 1] のフル範囲では、遷移が最もスムーズで、より短い範囲での遷移はより急になります。レイヤーごとのポストプロセスを使用する際に、透明オブジェクト周辺にアウトラインが見える場合は、調整します。コンポジターがどのようにアルファチャンネルを使うかに関する詳細は、Graphics Compositor の使用 を参照してください。 |
Clear Color | SubLayer の Background Type をオーバーライドします。デフォルトにより、この値は SubLayer の Camera にある Background Type と同じです。この値をオーバーライドするには、チェックボックスを有効にして、ドロップダウンから新しい値を選択します。このオプションはスタック内の最初の SubLayer にのみ利用可能です。その他の SubLayer は、決してカラーバッファを消去しません (カメラスタッキングに必要とされるため)。このオプションを None に設定した場合、SubLayer の開始時にカラー値が初期化されません。コンポジターは絶対にカラーを消去しませんが、描画開始時のバッファのコンテンツが何かについてはわかりません。 |
Post Anti-aliasing | SubLayer の Postprocess Anti-aliasing をオーバーライドします。デフォルトにより、値は SubLayer の Camera の Postprocess Anti-aliasing と同じになります。 |
Culling Mask | SubLayer の Culling Mask をオーバーライドします。デフォルトにより、SubLayer の Camera の Culling Mask と同じ値を持ちます。 |
Volume Mask | SubLayer の Volume Layer Mask をオーバーライドします。デフォルトにより、SubLayer の Camera の Volume Layer Mask と同じ値を持ちます。これを使い、各 SubLayer に異なるポストプロセスエフェクトを持たせることができます。 |
Input Filters | SubLayer に適用する フィルター のリストです。 |
SubLayer フィルター
SubLayer に新しい Input Filter を追加する際、表示されるプロパティーは選択するフィルタータイプによって変わります。現在のフィルタータイプは次の通りです。
フィルターを使い、SubLayer に一般的なカラー処理操作をてきようできます。フィルターリストはデフォルトで空になっています。新しいフィルターは、追加 (+) ボタンをクリックして追加します。
ノート: Composition Graph でノードを持つ多くのフィルターの機能を実装することは可能ですが、代わりにビルトインを使うと、Composition Graph がよりシンプルになります。
Chroma Keying
クロマキーアルゴリズムを SubLayer に適用します。このフィルターを選択すると、次のプロパティーでカスタマイズできます。
プロパティー | 説明 |
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Key Color | マスクする画像のエリアまたは透明にする画像のエリアを示す色を特定します。 |
Key Threshold | マスクのエッジをスムーズにするのに役立つしきい値を設定します。値が 0 の場合には、鋭利なエッジになります。 |
Key Tolerance | Key Color プロパティーの感度を設定します。この値を増やすと、マスクは Key Color に近いカラー値のピクセルを含めます。 |
Spill Removal | Unity がマスクのないエリアのティントを変更するために使う値を設定します。 |
Chroma Keying
SubLayer のアルファマスクをオーバーライドする、静的テクスチャとして入力するときに使います。その後、ポストプロセスがマスクされたフレーム領域のみに適用されます。このフィルターを選択すると、次のプロパティーでカスタマイズできます。
プロパティー | 説明 |
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Alpha Mask | SubLayer のアルファマスクをオーバーライドするテクスチャを特定します。 |