Multi-Aim Constraint

Multi-Aim Constraint は、1 つ以上の Source Objects (ソースオブジェクト) によって指定された目的位置を向くように、Constrained Object (コンストレインされたオブジェクト) を回転させます。通常、対象のオブジェクト (近くにあるインタラクション可能な小道具やカーソルの位置) の方向にゲームオブジェクトを向けるために使用します。向く方向を指定するには、コンストレインされたオブジェクトで使用する Aim Axis (X、-X、Y、-Y、Z、-Z) を選択します。必要に応じて、World Up パラメーターを指定することで、コンストレインされたオブジェクトの回転の向きを安定させます。

このコンストレイントで複数ターゲットを処理する方法は、多くのサードパーティ製 3D アニメーションソフトウェアとは異なります。特に違うのは、各ターゲットに対面する回転を計算してから、それらの回転すべての加重和を求める点です。この方法では、ウェイトの値が計算前に正規化されないため、個々のターゲットの効果を簡単にブレンドに入れたり除外したりできます。他の 3D アニメーションソフトウェアの動作を再現するには、Multi-Position Constraint で複数のターゲットにコンストレインされるソースオブジェクトを 1 つだけ使用するようにします。

プロパティ	説明
Weight	コンストレイントの全体的なウェイト。0 に設定すると、Constrained Object はコンストレイントの影響をまったく受けません。1 に設定すると、現在の設定による影響をすべて受けます。中間の値の場合は、線形に補間されます。
Constrained Object	Source Object の影響を受けるゲームオブジェクト。
Aim Axis	Constrained Object の前方向を Source Object の方向に向けるために使うローカルの Aim Axis (Aim 軸) を指定します。
Up Axis	Constrained Object の上方向に向ける (つまりロール方向) ために使うローカルのアップ軸を指定します。
World Up Type	Constrained Object の上方向 (つまりロール方向) を固定するためのモードを指定します。
World Up Axis	Constrained Object の上方向を固定するための参照フレームのベクトル。この値は、World Up Type が Vector または Object Up Rotation の場合に使用されます。その場合の参照フレームはそれぞれ、ワールドまたは別のオブジェクトです。
World Up Object	World Up Axis の参照フレームとして使用されるゲームオブジェクト。この値は World Up Type が Object Up または Object Up Rotation の場合に使用されます。
Source Objects	Constrained Object の向きに影響するゲームオブジェクトのリストと、最終ポーズに影響するウェイトの量。コンストレイントにより、各ターゲットの方を向くための回転が計算され、加重和が求められます。Source Object の順番は結果に影響しません。
Maintain Rotation Offset	Constrained Object と Source Object の間の初期回転オフセットを維持するかどうかを指定します。
Offset	Constrained Object をターゲットに向けて回転させた後に適用する追加のローカル空間回転オフセットを指定します。
Constrained Axes	コンストレイントによる回転を適用する軸を指定します。
Min Limit	コンストレイン対象の回転軸に適用する回転の下限を指定します。
Max Limit	コンストレイン対象の回転軸に適用する回転の上限を指定します。

World Up Type に設定できる値は以下のとおりです。

値	説明
None	World Up ベクトルを使用しません。
Scene Up	シーンの Y 軸。
Object Up	World Up Object で指定したゲームオブジェクトの Y 軸。
Object Up Rotation	World Up Object で指定したゲームオブジェクトの空間における、World Up Vector で指定した軸。
Vector	ワールドのアップベクトル。