ここでは、Post Processing Stack に含まれるデフォルトのエフェクトに関して説明します。
眼の生理において、Eye Adaptation (目の適応) とは様々なレベルの暗闇や光に適応する目の能力です。 人間の目は、非常に暗いレベルから非常に明るいレベルの光まで機能することができます。ただし、いつでも、目は、全範囲の約100万分の1のコントラスト比しか感知できません。より広い範囲を感知可能にするために、目は黒の定義の修正に適合します。
このエフェクトは、画像に含まれる明るさのレベルの範囲に応じて画像の露出を動的に調整します。 調整は一定の期間にわたって徐々に行われます。そのため、例えば暗いトンネルから出てきたときのように、プレイヤーは、明るい屋外の光で少しの間まぶしさを感じます。同様に、明るいシーンから暗いシーンに移動するとき、「目」の調整に少し時間がかかります。
内部的に、このエフェクトはすべてのフレームでヒストグラムを生成し、それをフィルタリングして平均輝度値を求めます。このヒストグラムは、そのような効果として、コンピュートシェーダー のサポートを必要とします。
プロパティー | 説明 |
---|---|
Luminosity Range (輝度範囲) | |
Minimum (EV) | 生成するヒストグラムの輝度範囲の下限(EV)。 最小値と最大値の差が大きいほど、精度は低くなります。 |
Maximum (EV) | 生成するヒストグラムの輝度範囲の上限(EV)。 最小値と最大値の差が大きいほど、精度は低くなります。 |
Auto exposure (自動露出) | |
Histogram Filtering | この値は、安定した平均輝度を見つけるために使用されるヒストグラムの上下値の割合です。 この範囲外の値は破棄され、平均輝度を求めるのに使用されません。 |
Minimum (EV) | 自動露出を行う場合の最低平均輝度 (EV) |
Maximum (EV) | 自動露出を行う場合の最高平均輝度 (EV) |
Dynamic Key Value | これを有効にすると、キーとなる値は平均輝度に基づいて自動的に処理されます。 |
Key Value | 露出バイアス。これを使用して、シーンのグローバルの露出をオフセットにします。 |
Adaptation | |
Type | 自動露出を補間によって調整したい場合は、Progressive を使用します。そうでない場合は、Fixed を使用します。 |
Speed Up | 暗い環境から明るい環境への適応速度 |
Speed Down | 明るい環境から暗い環境への適応速度 |
Luminosity Range の Minimum/Maximum の値は、利用可能なヒストグラム範囲を EV 値で設定します。範囲が大きいほど精度は低くなります。ほとんどの場合、デフォルト値でうまく作動しますが、非常に暗いシーンで作業する場合は、暗い部分に焦点を合わせるために両方の値を落とすと良いでしょう。
Histogram Filtering 範囲を使用して、画像の最も暗い部分と最も明るい部分を除外します。平均輝度を計算するために、暗い、または、明るい側の両極にあるピクセルを計算に含めることは一般的にはあまり望ましくありません。この値はパーセントで表示されています。
Auto Exposure の Minimum/Maximum の値は、計算された平均輝度を指定した範囲に固定します。
Tweak Exposure Compensation ( Key Value とも言います) で、輝度オフセットを調整します。
アイアダプテーションエフェクトが不要で、自動露出設定のような動作が必要ない場合は、Adaptation Type を __Fixed __ に設定することもできます。
このエフェクトを設定するときは、Eye Adaptation の Debug ビュー を使用することが推奨されます。
シェーダーモデル 5
対応するハードウェアと詳細な情報は グラフィックハードウェアの性能とエミュレーション を参照してください。
2017–05–24 限られた 編集レビュー でパブリッシュされたページ
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