Version: 2019.2
IMGUI (即時モードの GUI)
コントロール

IMGUI の基本

このセクションでは、Unity の即時モードの GUI システム (IMGUI) をスクリプトで 制御 する基本について説明します。

IMGUIの作成

IMGUI の制御は、OnGUI() と呼ばれる特殊な関数を使用します。OnGUI() 関数は、Update() 関数同様、書かれているスクリプトが有効になるたびに呼び出されます。

IMGUI 制御自体の構造は非常にシンプルです。この構造は、次のとおりです。

/* レベルローダーのサンプルコード */
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour {
            
    void OnGUI ()
    {
        // 背景のボックスを作成
        GUI.Box(new Rect(10,10,100,90), "Loader Menu");
    
        // 最初のボタンを作成。これを押すと、Application.Loadlevel (1) が実行されます。
        if(GUI.Button(new Rect(20,40,80,20), "Level 1"))
        {
            Application.LoadLevel(1);
        }
    
        // 2 番目のボタンを作成。
        if(GUI.Button(new Rect(20,70,80,20), "Level 2")) 
        {
            Application.LoadLevel(2);
        }
    }
}

これはレベル選択を行うメニューの例です。このスクリプトをコピー&ペーストして、ゲームオブジェクト に追加する場合、再生モード に入ると、次のメニューが表示されます。

サンプルのコードで作成されるレベル選択メニュー ( Loader Menu )
サンプルのコードで作成されるレベル選択メニュー ( Loader Menu )

サンプルコードの詳細を見てみましょう。

最初の GUI 行、GUI.Box (Rect (10, 10, 100, 90), “Loader Menu”); には、ヘッダーテキスト Loader Menu のある Box が表示されます。以下の2つの説明では、通常の GUI の宣言スキームに従います。

次の GUI 行は、Button の宣言になります。Box の宣言とは若干異なることに注意ください。具体的には、Button 宣言全体が if 文内に置かれます。ゲーム実行中にボタンをクリックすると、この if 文は true を返し、if ブロック内のコードが実行されます。

OnGUI() コードはフレームごとに呼び出されるので、GUI を明示的に create や destroy する必要はありません。GUIを宣言する行は、create する行と同じです。特定の時間に GUI を表示する必要がある場合、スクリプトから実行することができます。

/* 点滅ボタンのサンプルコード */
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour
{
            
    void OnGUI () 
    {
        if (Time.time % 2 < 1) 
        {
            if (GUI.Button (new Rect (10,10,200,20), "Meet the flashing button"))
            {
                print ("You clicked me!");
            }
        }
    }
}

ここで、GUI.Button() は、毎秒呼び出されるので、ボタンは表示されたり、消えたりします。当然、ユーザーはボタンが表示されているときにのみクリックできます。

このように、必要なロジックを使用して、GUI が表示され、実行するタイミングを制御します。各 GUI の宣言の詳細を詳しく見てみましょう。

GUI の詳細

GUI の宣言時に必要な情報は次の 3 つです。

Type (PositionContent)

この構造が 2 つの引数を持つ関数であることを確認します。この構造の詳細を詳しく見てみましょう。

Type

Type は、Control Type で、Unity の GUI classGUILayout class で関数を呼び出すことで宣言されます。これについては、 IMGUI レイアウトモード で詳細に説明します。例えば、GUI.Label() は入力を受け付けないラベルを作成します。各種 GUI のタイプについては、すべて、本ガイドの コントロール で後述します。

Position

Position は、GUI の関数の 1 つ目の引数です。この引数自体は、Rect() によって指定できます。Rect() は次の 4 つのプロパティーを定義します。left-most positiontop-most positiontotal widthtotal height。これらの値はすべて integers で提供され、ピクセル値に対応しています。UnityGUI はすべて Screen Space で機能します。これは、パブリッシュされたプレイヤーのピクセル単位の解像度です。

座標系は左上を原点とします。Rect(10, 20, 300, 100) は、10,20 と、座標 310,120 の端で始まる長方形を定義します。Rect() の値の 2 つ目のペアは、幅と高さです。このため、前述の例は、300,100 ではなく、310,120 で終了します。

Screen.widthScreen.height プロパティーを使用して、プレイヤーで使用できる画面空間の大きさを取得できます。次の例を参照してください。

/* Screen.width と Screen.height のサンプルコード */
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour 
{
            
    void OnGUI()
    {
        GUI.Box (new Rect (0,0,100,50), "Top-left");
        GUI.Box (new Rect (Screen.width - 100,0,100,50), "Top-right");
        GUI.Box (new Rect (0,Screen.height - 50,100,50), "Bottom-left");
        GUI.Box (new Rect (Screen.width - 100,Screen.height - 50,100,50), "Bottom-right");
    }
} 
上記のサンプルコードによって配置されたボックス
上記のサンプルコードによって配置されたボックス

Content

GUI の 2 つ目の引数は、画面上で表示される内容です。GUI でテキストや画像を表示したい場合がほとんどです。テキストを表示するには、次のように Content 引数として文字列を渡します。

using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour 
{
    void OnGUI ()
    {
        GUI.Label (new Rect (0,0,100,50), "This is the text string for a Label Control");
    }
}

画像を表示するには、パブリック変数 Texture2D を宣言し、次のように Content 引数として変数名を渡します。

/*Texture2D コンテンツの例*/public Texture2D controlTexture
  ...

void OnGUI()
{
GUI.Label(new Rect(0,0,100,50)、controlTexture);
}

以下は、よく使われる例です。

/* Button コンテンツのサンプルコード */
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour
{
    public Texture2D icon;
    
    void OnGUI () 
    {
        if (GUI.Button (new Rect (10,10, 100, 50), icon)) 
        {
            print ("you clicked the icon");
        }
    
        if (GUI.Button (new Rect (10,70, 100, 20), "This is text")) 
        {
            print ("you clicked the text button");
        }
    }
}
上記のスクリプトで作成されたボタン
上記のスクリプトで作成されたボタン

3 つめのオプションとして、GUI 内で画像とテキストを一緒に表示する方法もあります。GUIContent オブジェクトを Content 引数として渡し、GUIContent 内で表示する文字列と画像を定義できます。

/* GUIContent を使って画像と文字列を表示 */
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour
{
    public Texture2D icon;

    void OnGUI () 
    {
        GUI.Box (new Rect (10,10,100,50), new GUIContent("This is text", icon));
    }
}

GUIContent で Tooltip (ツールチップ) を定義できます。それをマウスオーバーすると、GUI のどの場所でもツールチップを表示できます。

/* GUIContent を使ってツールチップを表示*/
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour 
{
    void OnGUI () 
    {
        // このコードは "This is the tooltip" を GUI.tooltip に送信します
        GUI.Button (new Rect (10,10,100,20), new GUIContent ("Click me", "This is the tooltip"));
        
        // このコードは GUI.tooltip を読み込み、表示します
        GUI.Label (new Rect (10,40,100,20), GUI.tooltip);
    }
}

また、GUIContent を使用して、文字列、アイコン、ツールチップを表示することもできます。

/* GUIContent を使って、画像、文字列、ツールチップを表示 */
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class GUITest : MonoBehaviour 
{
    public Texture2D icon;
    
    void OnGUI () 
    {
        GUI.Button (new Rect (10,10,100,20), new GUIContent ("Click me", icon, "This is the tooltip"));
        GUI.Label (new Rect (10,40,100,20), GUI.tooltip);
    }
}

GUIContent のコンストラクター のスクリプトリファレンスでサンプルを参照してください。

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