基本的な頂点ライティングが計算された後、テクスチャが適用されます。ShaderLab では SetTexture コマンドを使用して実行します。
Texturing (テクスチャ化)は旧来の合成エフェクトを行う場所です。パスの中に複数の SetTexture をもつことができます、すべてのテクスチャは、ペイントアプリケーションのレイヤーのように、順番に適用されます。SetTexture コマンドは Pass の終わりに配置する必要があります。
SetTexture [TextureName] {Texture Block}
テクスチャを割り当てます。TextureName はテクスチャプロパティーとして定義する必要があります。テクスチャの適用方法は TextureBlock に記述されます。
テクスチャブロックにはテクスチャを適用する方法が記載されてます。テクスチャブロックには 2 つのコマンドまで含むことができます。combine
と constantColor
です。
combine
コマンドcombine
src1 * src2 : src1 と src2 を乗算。結果はどちらの入力よりも暗くなります。
combine
src1 + src2 : src1 と src2 を加算。結果はどちらの入力よりも明るくなります
combine
src1 - src2 : src2 を src1 より減算。
combine
src1 lerp
( src2 ) src3 : src3 と src1 の補間を src2 のアルファを用いて行う。補間の向きが逆であることに注意してください。アルファが 1 のときに src1、アルファが 0 のときに src3 となります。
combine
src1 * src2 + src3 : src1 を src2 のアルファで乗算し src3 を加算します。
すべての src プロパティーは previous、constant、primary、あるいは texture のいずれかです。
修飾子:
lerp
文言を除いた、すべての src プロパティーは、次に任意で one - を指定することで、結果の色をネゲートすることができます。constantColor
コマンドConstantColor color: 定数カラーを定義し、combine コマンドで使用できるようにします。
5.0 より前の Unity バージョンでは、テクスチャブロック内部で ‘matrix’ コマンドを用いたテクスチャ座標変形がサポートされていました。この機能が必要であれば、代わりに プログラマブルシェーダー としてシェーダーを書き直すことを考慮し、頂点シェーダーで UV 変形を実行してください。
同様に、5.0 では符号加算 (a+-b
)、乗算符号加算 (a *b+-c
)、乗算減算 (a* b-c
) そしてドット積 (dot3
, dot3rgba
) テクスチャコンバインモードを削除しました。それらが必要であれば、代わりにピクセルシェーダー内で計算してください。
フラグメントプログラムが存在する前、古いグラフィックスカードはテクスチャに対してレイヤーアプローチを使用していました。テクスチャはひとつづつ適用され、画面に描画される色を修正しました。通常、各テクスチャごとに、テクスチャは直前の処理の結果と合成されました。今はフラグメントプログラムを使用することをお勧めしています。
プラットフォームに応じて各テクスチャステージの値は、0 から 1 の範囲に挟まれていることに注意してください。これは 1 より大きな値を生成できる SetTexture のステージに影響を与えるかもしれません。
デフォルトでは、合成の計算式はカラーの RGB とアルファを計算するのに使用されます。任意のオプションで、アルファの計算に別の計算式を指定できます。それは次のように指定します。
SetTexture [_MainTex] { combine previous * texture, previous + texture }
ここでは、RGB を乗算して、アルファを加算します。
デフォルトでは、primary カラーは、拡散、環境光、鏡面カラーの sum (合計)です( Lighting calculation で定義したとおり)。もし SeparateSpecular On をパスのオプションで指定した場合、鏡面カラーは、合成計算の前ではなく、後に 加算されます。これは内蔵頂点ライティングシェーダーのデフォルト動作です。
現代の フラグメントシェーダー をサポートするグラフィックスカード(デスクトップ向けは“シェーダーモデル 2.0”、モバイル向けは OpenGL ES 2.0 )は、すべて SetTexture モードとテクスチャのステージを少なくとも 4 (大抵は 8 )、サポートします。本当に古いハードウェアで実行する場合( PC で 2003 年以前に製造、モバイル向けでは 3GS より前)、2 テクスチャのステージしかサポートしてない場合があります。シェーダーの作者は、サポートしたカード向けに SubShader を別に記述すべきです。
次の短い例では 2 つのテクスチャを使います。最初に、1 つめの合成で _MainTex のみを取得し、次に _BlendTex のアルファチャネルを使用して _BlendTex のアルファチャネルを使用します。
Shader "Examples/2 Alpha Blended Textures" {
Properties {
_MainTex ("Base (RGB)", 2D) = "white" {}
_BlendTex ("Alpha Blended (RGBA) ", 2D) = "white" {}
}
SubShader {
Pass {
// Apply base texture
SetTexture [_MainTex] {
combine texture
}
// Blend in the alpha texture using the lerp operator
SetTexture [_BlendTex] {
combine texture lerp (texture) previous
}
}
}
}
このシェーダーは _MainTex のアルファを用いてライティングをどこに適用するか判定します。これを実現するために、テクスチャを 2 ステージで適用します。最初のステージでは、テクスチャのアルファ値が頂点カラーと不透明な白の間でブレンドします。2 つめのステージでは、テクスチャの RGB 値が乗算されます。
Shader "Examples/Self-Illumination" {
Properties {
_MainTex ("Base (RGB) Self-Illumination (A)", 2D) = "white" {}
}
SubShader {
Pass {
// Set up basic white vertex lighting
Material {
Diffuse (1,1,1,1)
Ambient (1,1,1,1)
}
Lighting On
// Use texture alpha to blend up to white (= full illumination)
SetTexture [_MainTex] {
constantColor (1,1,1,1)
combine constant lerp(texture) previous
}
// Multiply in texture
SetTexture [_MainTex] {
combine previous * texture
}
}
}
}
ここでさらにフリーで工夫できることとして、不透明な白にブレンドするのでなく、自己照明の色を追加してそれにブレンドできます。ここでは、_SolidColor をプロパティーから取得してテクスチャブレンディングに活用する ConstantColor の使用方法に注意ください。
Shader "Examples/Self-Illumination 2" {
Properties {
_IlluminCol ("Self-Illumination color (RGB)", Color) = (1,1,1,1)
_MainTex ("Base (RGB) Self-Illumination (A)", 2D) = "white" {}
}
SubShader {
Pass {
// Set up basic white vertex lighting
Material {
Diffuse (1,1,1,1)
Ambient (1,1,1,1)
}
Lighting On
// Use texture alpha to blend up to white (= full illumination)
SetTexture [_MainTex] {
// Pull the color property into this blender
constantColor [_IlluminCol]
// And use the texture's alpha to blend between it and
// vertex color
combine constant lerp(texture) previous
}
// Multiply in texture
SetTexture [_MainTex] {
combine previous * texture
}
}
}
}
最終的に、頂点シェーダーのすべてのライティングプロパティーを取得して、活用します。
Shader "Examples/Self-Illumination 3" {
Properties {
_IlluminCol ("Self-Illumination color (RGB)", Color) = (1,1,1,1)
_Color ("Main Color", Color) = (1,1,1,0)
_SpecColor ("Spec Color", Color) = (1,1,1,1)
_Emission ("Emmisive Color", Color) = (0,0,0,0)
_Shininess ("Shininess", Range (0.01, 1)) = 0.7
_MainTex ("Base (RGB)", 2D) = "white" {}
}
SubShader {
Pass {
// Set up basic vertex lighting
Material {
Diffuse [_Color]
Ambient [_Color]
Shininess [_Shininess]
Specular [_SpecColor]
Emission [_Emission]
}
Lighting On
// Use texture alpha to blend up to white (= full illumination)
SetTexture [_MainTex] {
constantColor [_IlluminCol]
combine constant lerp(texture) previous
}
// Multiply in texture
SetTexture [_MainTex] {
combine previous * texture
}
}
}
}