Linux IL2CPP クロスコンパイラーは sysroot とツールチェーンのパッケージセットで、Linux 用 Unity エディターや Mono に頼ることなく、あらゆるスタンドアロンプラットフォーム上で Linux IL2CPP プレイヤーをビルドすることを可能にします。
要件を満たしていれば、Linux をビルドターゲットとして選択したときに、Unity が自動的にこれらのパッケージをインストールします。このプロセスを回避して、独自の sysroot とツールチェーンのパッケージを使用したい場合は、Edit > Project Settings > Toolchain Management の順に移動して、Install Toolchain package automatically チェックボックスを無効にしてください。すでにこれらのパッケージがインストールされている場合は、パッケージマネージャから削除する必要があります。
注意: IL2CPP の追加引数を設定すると、プロジェクトのコンパイルに影響する場合があります。詳細については、IL2CPP 追加引数のためのプラットフォーム固有の設定 を参照してください。
Unity は、IL2CPP クロスコンパイラーパッケージをインストールするために以下が必要です。
Linux の sysroot パッケージとは、Linux 用のビルドに必要なヘッダーやライブラリをすべて含んだディレクトリのことです。
オペレーティングシステム (OS) には、それぞれ異なる独自のビルドシステムがあります。特定の OS のヘッダーやライブラリを使ってビルドする場合、ビルドされたプレイヤーは他の OS では動作しない可能性があります。そこで、Unity では、サポートされているすべての Linux プラットフォームで動作するビルドを作成するために sysroot を提供しています。
Unity は、macOS、Windows、Linux 用のツールチェーンパッケージを提供しています。これらのプラットフォームは、それぞれ独自の方法で Linux 用のビルドを行います。
Linux ツールチェーンパッケージとは、Unity が Linux 用にビルドするために必要なツール (コンパイラーやリンカーを含む) を、これらの各 OS から集めたものです。
パッケージのダウンロード、解凍、およびその使用を考慮して、十分なディスク容量を確保してください。
まれに、十分な容量があるかどうかわからない場合は、UNITY_SYSROOT_CACHE 環境変数を定義して、圧縮されていない sysroot とツールチェーンのパッケージを保存するために使用します。環境変数とは Unity の外部で設定した変数で、Unity が参照できるものです。このケースでは、sysroot とツールチェーンのパッケージを解凍する際に Unity が参照できるキャッシュを設定します。環境変数は、OS に固有のものであるため、システムのガイドラインに従って設定する必要があります。
下の表は、各ツールチェーンパッケージに必要な総ディスク容量を示しています。
ツールチェーンパッケージ | 必要なディスク容量 |
---|---|
com.unity.toolchain.linux-x86_64 | 462MB |
com.unity.toolchain.macos-x86_64-linux-x86_64 | 2GB |
com.unity.toolchain.win-x86_64-linux-x86_64 | 2GB |
このページの要件をすべて満たしていれば、プロジェクトを Linux プレイヤーとしてビルドすることができます。Unity は、ビルド時に自動的に Linux IL2CPP クロスコンパイラーを使用します。
Linux プレイヤーをビルドするには、以下の手順で行います。