Environment Probe
Environment probe (環境プローブ) は、カメラから実世界の画像を取り込み、その情報をキューブマップなどの環境テクスチャに統合します。このテクスチャには、シーン内の特定のポイントを基準とした全方向のビューが含まれます。この環境テクスチャを使用して 3D オブジェクトをレンダリングすると、実世界の画像をレンダリング対象のオブジェクトに反映させることができます。これにより、実世界のビューの影響を反映させて、仮想オブジェクトのリアルなリフレクションやライティングを創出できます。
以下の画像では、環境プローブから作成された環境テクスチャを、リフレクションマップとしてスフィアに適用して使用しています。
Transform とバウンディングボリュームのサイズ
環境プローブは、実世界の場所に設置して環境のテクスチャ情報を取り込むことができます。それぞれの環境プローブには、スケール、向き、位置、バウンディングボリュームのサイズがあります。
スケールと向き、位置のプロパティによって、XR Origin を基準とした環境プローブの変換が定義されます。
バウンディングのサイズによって、環境プローブの位置を中心としたボリュームが定義されます。バウンディングサイズが無限の場合は、環境テクスチャをグローバルライティングに使用できます。バウンディングサイズが有限の場合は、環境テクスチャに、プローブを囲む特定の領域のローカルライティングの状態がキャプチャされることを示しています。
環境プローブの配置
環境プローブは、手動、自動、またはその両方を組み合わせて配置できます。
手動配置
Note
環境プローブの手動配置や削除が可能かどうかは、基盤となる AR (拡張現実) フレームワークの機能に応じて異なります。環境プローブの追加や除去を行う前に、サブシステム記述子 をチェックしてください。
環境プローブを作成するには、AddComponent を使用して AREnvironmentProbe コンポーネントをゲームオブジェクトに追加します。アンカー と同様、AREnvironmentProbe は、数フレーム保留状態になる場合があります。
環境プローブの Destroy (除去) は、コンポーネントやゲームオブジェクトと同じように行います。
Tip
特定の仮想オブジェクトの最も正確な環境情を取り込む場合は、そのオブジェクトの近くにプローブを配置します。これによりレンダリングされるオブジェクトの品質が向上します。移動する仮想オブジェクトで、その移動経路がわかっている場合は、その経路に沿って複数の環境プローブを配置することで、実世界の環境を通じて、レンダリングされるオブジェクトに仮想オブジェクトの動きがより効果的に反映されるようになります。
自動配置
環境プローブの自動配置では、デバイスによって環境プローブに適した位置が自動的に選択され、環境プローブが作成されます。
環境プローブはどの向きでも作成できます。ただし、環境プローブのデータを使用する Unity のリフレクションプローブは、座標軸に沿った向きのみに対応しています。そのため、指定した向き (または自動的に選択されたアプリケーション) が完全には考慮されない場合があります。
Tip
自動配置された環境プローブは、実世界の特徴を表す全般的な環境情報を提供します。一方、環境プローブを主要な仮想シーンオブジェクトの近くに手動配置すると、そうしたオブジェクトの環境レンダリングの質が向上します。
AR Environment Probe Manager コンポーネント
Environment Probe Manager は、トラッカブルマネージャー の一種です。
テクスチャのフィルターモード
環境プローブによって生成されるキューブマップの UnityEngine.FilterMode に相当します。
デバッグプレハブ
このプレハブは、手動または自動配置された環境プローブごとにインスタンス化されます。必須ではありませんが、Unity ではデバッグ目的で使用されます。