Wind Erosion

Terrain (地形) タイルを選択し、Terrain の Inspector を表示します。Terrain の Inspector で、Paint Terrain アイコンをクリックし、Terrain ツールのリストから Erosion > Wind を選択します。

Wind Erosion ツールは、堆積物を動かして位置を変える風の効果をシミュレーションによって再現します。

Wind Erosion ツールは、スムーズな回転ジッター制御を使用しますが、これは通常の回転制御とは若干異なります。フレームごとにランダムな回転値を計算するのではなく、このツールでは、スムーズなノイズ関数を使用して、風向きの段階的変化を再現します。共通の Brush コントロール の Brush Rotation セクションにある Jitter スライダーを使用して、こうした回転変化の頻度を制御します。

浸食効果は、Terrain のサイズとハイトマップの解像度に応じて変化します。浸食された地形をより詳細に表現する場合は、Terrain のハイトマップの解像度を 1025 以上にします。

パラメーター

プロパティ		説明
Simulation Scale		浸食によって生まれる地形のサイズを制御するシミュレーションのスケール。この値を大きくすると形状が滑らかになり、小さくするとより頻繁に繰り返される細部が生成されます。
Wind Speed		シミュレーション開始時の風速。風速が早いと視覚的効果がより大きくなりますが、シミュレーションの安定性が低下する場合があります。
Advanced
	Time Interval (dt)	浸食シミュレーションの各反復の経過時間。数値が高いほど視覚的効果がより大きくなりますが、数値が高すぎるとシミュレーションの安定性や精度が悪化する場合があります。
	Iterations	ブラシのスタンプごとに実行されるシミュレーションの反復数。値が高いほど結果のリアリティが高まりますが、その代わりにパフォーマンスのコストが増加します。
	Particle Suspension Rate	シミュレーションによって、Terrain から堆積物のパーティクルを除去する割合。
	Particle Deposit Rate	シミュレーションによって、Terrain に堆積物のパーティクルを堆積させる割合。
	Slope Factor	堆積物の浮遊に対する Terrain の勾配の影響度。このシミュレーションでは、風の角度に垂直に近いサーフェスほど、多くの堆積物が除去されます。例えば、0 は Terrain の勾配に基づき影響なしになり、1 は Terrain の勾配に基づき影響が最大になります。
	Flow Rate	浮遊堆積物のパーティクルが風の流れ場を移動する割合。高い値を設定すると、堆積物がより速く、より遠くに移動します。
	Drag	風の流れ場の抵抗係数。この値を大きくすると風速が減衰し、緩やかな効果になります。
	Surface Reflection	勾配が急なサーフェスに、風が跳ね返される割合。
	Diffusion Rate	風の流れ場の中で浮遊土砂が拡散する割合。
	Abrasiveness	浮遊土砂のパーティクルが Terrain を浸食する割合。
	Viscosity	大気の密度。これは風の流動性に影響します。値が大きいほど大気が厚くなり、Terrain 全体での風速が遅くなります。
Thermal Smoothing		風の浸食のステップ後は、以下のパラメーターを変更することで熱浸食を何度か実行し、Terrain を滑らかにすることができます。
	# Iterations	実行される Thermal Smoothing の反復数。この値が高いほど Thermal Smoothing の質が高くなりますが、パフォーマンスが低下します。
	dt Scalar	Thermal Smoothing に使用する経過時間の乗数。値が大きいほどスムージング効果が向上しますが、シミュレーションの安定性が低下する場合があります。
	Resting Angle	安息角 (崖錐角度)。この角度より急な勾配は、このしきい値に達するまで平らにされます。