ボリュームオーバーライド
Volume Overrides (ボリュームオーバーライド) は、Volume Profile 内のデフォルトプロパティーをオーバーライドする値を含む構造体です。HD レンダーパイプライン (High Definition Render Pipeline、HDRP) はこれらのプロファイルを Volume フレームワーク内で使います。例えば、Unity プロジェクトでボリュームオーバーライドを使って、シーン内のあるエリアにある異なるフォグの色をレンダリングすることができます。
Fog はボリュームオーバーライドの一例です。
各ボリュームオーバーライドプロパティーには、左側にチェックボックスがあります。チェックボックスを有効にすると、プロパティーを編集できます。また HDRP にデフォルト値ではなくこの Volume コンポーネントのプロパティーを使うように指示もします。チェックボックスを無効にすると、HDRP は設定したプロパティーを無視し、ボリュームのデフォルト値を代わりに使います。
オーバーライドチェックボックスを使うと、 Volume コンポーネントで好きなだけ値をオーバーライドすることができます。すべてのプロパティーを編集可能にするかしないかを素早く切り替えるには、ボリュームオーバーライドの左上にある All または None ショートカットをそれぞれクリックします。
ボリュームオーバーライドの使用
シーンのあるエリアで異なるフォグの色をレンダリングする手順は以下の通りです。
- グローバルのボリュームを作成します (メニュー: GameObject > Volume > Global Volume)。
- Profile プロパティーの隣にある New ボタンをクリックして、新しい Volume Profile をボリュームに追加します。
- Add Override > Fog を選択し、デフォルト設定のままにします。
- ローカルのボリュームを作成します。ボックス境界のある ローカル ボリュームを追加するために、GameObject > Volume > Box Volume を選択します。
- Add Override > Fog を選択してから、Fog Inspector で好きな値を使ってプロパティーをオーバーライドします。
これでローカルボリュームのコライダーの境界内に Camera があるときはいつでも、HDRP はそのボリュームの Fog 値を使います。Camera がローカルボリュームのコライダーの境界外にあるときはいつでも、HDRP はグローバルボリュームの Fog 値を使います。