大気散乱
大気散乱は大気に浮遊する粒子があらゆる方向に向かって光の一部を拡散 (または散乱) する際に起こる現象です。
大気散乱を起こす自然のエフェクトの例は、フォグ、雲、または霧が挙げられます。
HD レンダーパイプライン (HDRP) は、カメラからの距離に応じて、オブジェクトの上にある色をオーバーレイすることで フォグ の効果をシミュレーションします。屋外環境でフォグや霧をシミュ―レーションする際に適しています。遠くのゲームオブジェクトのクリッピングを隠すために利用でき、パフォーマンス向上のために、カメラのファークリップ面を減少させるのに役立ちます。
HDRP はカメラからの距離と指数関数的に密度が異なる、指数関数的フォグを実装します。すべてのマテリアルタイプ (リットまたはアンリット) はフォグに正常に反応します。HDRP はカメラからの距離とワールド空間の高さに応じて、フォグの密度を計算します。
フォグは、一定色を使う代わりに、背景の空の色を、色のソースとして使うことができます。この場合、HDRP は既存の空の設定から生成されたキューブマップの様々なミップマップから色をサンプリングします。カメラからの距離およびフォグコンポーネントの Mip Fog (ミップフォグ) プロパティ―に応じて、選ばれたミップは最低解像度と最高解像度のミップマップ間で直線的に変化します。なお、HDRP が使うミップの最高解像度を制限することも可能です。こうすることでボリュメトリックな効果をフォグに追加し、実際のボリュメトリックなフォグよりも安価で使うことができます。
オプションとして、カメラに近いゲームオブジェクトに対してボリュメトリックフォグを有効にできます。光とフォグの相互作用を現実的にシミュレーションし、雲や木々のようなオブジェクトの切れ間から漏れた光線を意味する、薄明光線や輝きを物理的にそれらしくレンダリングすることができます。