Profile Analyzer の統計
Profile Analyzer には、Frame、Thread、Marker Summary の各ペインの分析データに関する統計が多数表示されます。
使用可能な統計
統計 | 説明 |
---|---|
Min | マーカーまたはフレームの時間の最低 (最小) 値を表します。 |
Max | マーカーまたはフレームの時間の最高 (最大) 値を表します。 |
Median | Median はデータセットの中央値です。データセットの上位と下位を分ける基準になります。 |
Mean | Mean はデータセットの平均値です。データセット内のすべての値の合計値を、値の数で割った数値です。 |
Lower および Upper Quartile | Lower Quartile は、データセットの最小値と中央値の中間に位置する数値です。Upper Quartile は、データセットの中央値と最大値の中間に位置する数値です。 |
Interquartile Range | Interquartile Range は、データの中央 50% の値の範囲です。上位四分位と下位四分位の差がこの範囲になります。 |
統計の表現形式
Profile Analyzer では、さまざまな形で統計が表示されます。Frame、Thread、Marker Summary の各ペインでは、統計は生の数値データとして表示されるほか、時間の分布を視覚的に表現した ヒストグラム と 箱ひげ図 でも表示されます。以下のセクションでは、分析の際に見られる一般的な分布の例を紹介します。
Single ビュー
均等分布
この例では、16.75 ms から 17.26 ms の範囲のマーカー呼び出しの分布がグラフに表示されています。左側のヒストグラムを見ると、多くのバケットのヒット数がかなり均等になっていることがわかります。これは右側の箱ひげ図でも明らかになっています。箱が大きく、上限と下限の中間付近に位置しているためです。
外れ値
この例では、0.67 ms から 5.32 ms の範囲のマーカー呼び出しの分布がグラフに表示されています。左側のヒストグラムを見ると、下限付近のバケットのヒット数が最も多く、よりコストの大きいごくわずかなバケットでヒットが発生しています。これは箱ひげ図にも現れており、箱は範囲の下限付近に位置していますが、ひげ (範囲の上限) は高い位置にあります。
Compare ビュー
類似分布
この例では類似した分布が 2 つあり、ヒストグラムと箱ひげ図の両方で、パターンが非常に似通っていることがわかります。これは、両方のセットでマーカーのアクティビティが似通っていることを示しています。
相違分布
この例では、異なる 2 つの分布があります。ヒストグラムと箱ひげ図の両方が、左側 (青) のマーカーのデータセットの方が実行時間が長いことを示しています。ヒストグラムを見ると、青のデータセットはよりコストの大きいバケットで使用されており、箱ひげ図はより高い範囲に位置していることがわかります。これはつまり、左側 (青) のデータセットのマーカーのアクティビティの方がコストが大きく、さらに調査する必要があることを示しています。
重複分布
この例では、類似する 2 つの分布があります。両方のデータセットは下限が同様で、範囲の中間で重複していますが、右側 (オレンジ) のデータセットはよりコストの大きいバケットをいくつか使用しており、上限も高くなっています。これはつまり、右側 (オレンジ) のデータセットのアクティビティの方がコストが大きいか、呼び出し回数が多いため、より詳細に調査する必要があることを示しています。