Version: 2022.3
言語: 日本語
IL2CPP 追加引数のためのプラットフォーム固有の設定
Windows ランタイムサポート

Linux IL2CPP クロスコンパイラー

Linux IL2CPP クロスコンパイラーは sysroot とツールチェーンのパッケージセットで、Linux 用 Unity エディターや Mono に頼ることなく、あらゆるスタンドアロンプラットフォーム上で Linux IL2CPP プレイヤーをビルドすることを可能にします。

要件を満たしていれば、Linux をビルドターゲットとして選択したときに、Unity が自動的にこれらのパッケージをインストールします。このプロセスを回避して、独自の sysroot とツールチェーンのパッケージを使用したい場合は、Edit > Project Settings > Toolchain Management の順に移動して、Install Toolchain package automatically チェックボックスを無効にしてください。すでにこれらのパッケージがインストールされている場合は、パッケージマネージャから削除する必要があります。

注意: IL2CPP の追加引数を設定すると、プロジェクトのコンパイルに影響する場合があります。詳細については、IL2CPP 追加引数のためのプラットフォーム固有の設定 を参照してください。

Linux がビルドターゲットとして選択された Build Settings ウィンドウ
Linux がビルドターゲットとして選択された Build Settings ウィンドウ

要件

Unity は、IL2CPP クロスコンパイラーパッケージをインストールするために以下が必要です。

  • Unity 2019.4 以降
  • 選択した Linux ツールチェーンパッケージに十分なディスクスペースがあること。詳細については、Linux ツールチェーンパッケージに必要なディスクスペース を参照してください。
  • スクリプティングバックエンドが IL2CPP に設定されていること。スクリプティングバックエンドを IL2CPP に設定するには、Go to Edit > Project Setting > Player > Other Setting > Configuration の順に移動し、Scripting BackendIL2CPP を選択します。
  • IL2CPP モジュール。IL2CPP モジュールをインストールする方法については、Adding modules を参照してください。

Linux の sysroot パッケージ

Linux の sysroot パッケージとは、Linux 用のビルドに必要なヘッダーやライブラリをすべて含んだディレクトリのことです。

オペレーティングシステム (OS) には、それぞれ異なる独自のビルドシステムがあります。特定の OS のヘッダーやライブラリを使ってビルドする場合、ビルドされたプレイヤーは他の OS では動作しない可能性があります。そこで、Unity では、サポートされているすべての Linux プラットフォームで動作するビルドを作成するために sysroot を提供しています。

Linux ツールチェーンパッケージ

Unity は、macOS、Windows、Linux 用のツールチェーンパッケージを提供しています。これらのプラットフォームは、それぞれ独自の方法で Linux 用のビルドを行います。

Linux ツールチェーンパッケージとは、Unity が Linux 用にビルドするために必要なツール (コンパイラーやリンカーを含む) を、これらの各 OS から集めたものです。

Linux ツールチェーンパッケージに必要なディスク容量

パッケージのダウンロード、解凍、およびその使用を考慮して、十分なディスク容量を確保してください。

まれに、十分な容量があるかどうかわからない場合は、UNITY_SYSROOT_CACHE 環境変数を定義して、圧縮されていない sysroot とツールチェーンのパッケージを保存するために使用します。環境変数とは Unity の外部で設定した変数で、Unity が参照できるものです。このケースでは、sysroot とツールチェーンのパッケージを解凍する際に Unity が参照できるキャッシュを設定します。環境変数は、OS に固有のものであるため、システムのガイドラインに従って設定する必要があります。

下の表は、各ツールチェーンパッケージに必要な総ディスク容量を示しています。

ツールチェーンパッケージ 必要なディスク容量
com.unity.toolchain.linux-x86_64 462MB
com.unity.toolchain.macos-x86_64-linux-x86_64 2GB
com.unity.toolchain.win-x86_64-linux-x86_64 2GB

Linux IL2CPP クロスコンパイラーの使用について

このページの要件をすべて満たしていれば、プロジェクトを Linux プレイヤーとしてビルドすることができます。Unity は、ビルド時に自動的に Linux IL2CPP クロスコンパイラーを使用します。

Linux プレイヤーをビルドするには、以下の手順で行います。

  1. Build Settings を開きます (メニュー: File > Build Settings)。
  2. Windows, Mac, Linux オプションを選択します。
  3. Build Target オプションを Linux に設定します。
  4. Switch Platform ボタンをクリックします。
  5. プレイヤーをビルドします。Unity のメインメニューから、 File に移動し、Build または Build and Run を選択します。

その他の参考資料

IL2CPP 追加引数のためのプラットフォーム固有の設定
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